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ただでさえ仕事がない人がいるのに、なぜ「ロボット」を作るの? 「少子化で労働人口が減るから」と言うけれど

なぜ、ロボットを作るの?

なぜ、ロボットを作るの?

Q&AサイトのYahoo!知恵袋に、こんな相談が寄せられていました。相談者のeh_bien_alorsさんは「なぜ人間は、ただでさえ仕事がない人が多いのにロボットをつくるんだろう?」と疑問に思っているそうです。

運転手も車掌もいない電車がすでに東京を走っているし(ゆりかもめなど)、無人の小さなバスが千葉市を走るニュースも見ました。人間に近いロボットが開発されていることなどをあげて、「どうも自分で自分の首を絞めているようにしか思えないのは、私だけでしょうか?」と首をかしげています。(ライター:Makiko.N)

キツい仕事は現代人には耐えられないという指摘も

昨年末に野村総研が「日本の労働人口の49%が人工知能やロボット等で代替可能になる」という試算を発表し、大きなニュースとなりました。なぜ仕事がなくて困っている人がいるのに、こんなにもロボット開発は進められているのでしょうか? 回答者からは、こんなコメントがありました。

「これからどんどん少子高齢化が進んで、労働人口が減ってきますから、ロボットにできることは任せたほうがいいでしょう」(inui1944さん)

少子化による人口減に歯止めをかけることが難しければ、ロボットを使って生産を増やせばいいというわけです。demi_2118さんも「任せられるところで利用するのはいいと思いますよ」と言っています。キツくて退屈な仕事は、現代人には耐えられないという人もいます。

「だってさあ、たとえば工場でひたすらネジを締めるという仕事を、普通の人間はつまんないとか言ってやりたがらないんだもん。ここの知恵袋でも、モチベーション上がんないとか、スキルアップできないから辞めたいってのが多い。だったら誰かではなく、何かにやって貰うしかないじゃないか」(yamamosenninさん)

介護の人手不足を解消しようと「動作支援ロボット」や「排泄補助ロボ」「食事サポートロボ」「コミュニケーションロボ」などの開発が進められており、鳥取医療センターでは認知症患者を対象とした「ロボット病棟」がスタートするそうです。労働力不足をロボットで解消して、職員の負担が減れば嬉しいですね。

パソコンのせいで事務職が減り、精神を病む人が増えた

しかし一方で、こんな指摘もあります。

「働かなくても食える代わりに、勝てない者や世間知らずは、働くことさえできない社会になる」(f_umitaさん)

なぜ、つらい仕事はロボットに任せ、人間は楽しく豊かに暮らせる時代が来ないのでしょうか。思い返せばパソコンやインターネットの普及によって、なくなった仕事、しなくても済む仕事がたくさんあり、事務職の求人は激減しました。

本来は空いた時間を、家族や友人とのだんらんに使えばよかったのですが、効率がアップすると同時に仕事量も増えたせいで、人間的なコミュニケーションが疎かになって精神を病む人が増えてしまったのは記憶に新しいところです。

ロボットや人工知能による「第4次産業革命」によって現在の仕事のボリュームゾーンが大きく減り、低付加価値・低成長の職業に労働量が集中して低賃金の人が増え、貧富の差が拡大するのではないかという見方もあります。「自分で自分の首を絞めている」状態にならないように、技術はうまく使うべきですね。

あわせてよみたい:レジ打ち係が「イライラする客」

 

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