年賀状、1月2日の配達が来年は中止!? アルバイトの確保も困難、もはや時代の必然なのか | キャリコネニュース
おかげさまで6周年 メルマガ読者数
65万人以上!

年賀状、1月2日の配達が来年は中止!? アルバイトの確保も困難、もはや時代の必然なのか

年賀状文化もいずれなくなってしまうのか

年賀状文化もいずれなくなってしまうのか

僕が子どもの頃、年末になれば祖母や母親が手書きで年賀状を書くという光景をよく目にしていた。それがいつの間にか、年賀状は印刷するものが主流になっていき、今ではそもそもメールやLINEなどのやりとりで代用してしまう人も増えていた。僕自身、年賀状なんて何年も出していない。(文:松本ミゾレ)

そうした中、9日に読売新聞が報じるところによると、日本郵便は2017年1月2日の年賀状配達は取り止める方向で最終調整に入ったという。人件費の負担が大きいというのが主な理由だ。

2003年に44億枚だった発行枚数も、昨年度は28億枚まで減少

そもそも、1月2日の年賀状配達は、1973年から2004年までは行われていなかった。これが2005年になって、顧客サービスの一環として、1973年以前と同じく再び配達されるようになった、という経緯がある。

もっとも、現在では年々発行される年賀状の数も減り続けており、昨年度では28億5329万枚。ピークだった2003年度には44億枚だったので、3分の2程度までおちたことになる。

年賀状配達には、アルバイトを雇うケースも多いが、このところはなかなか募集しても人材が確保できないようで、しかも発行枚数も少なくなる一方。こうしたこともあり、2日の配達を中止し、コスト削減につなげようとしているようだ。

年賀状を出さなくてもSNSやLINEで繋がりを確認できる時代

2日の配達がなくなると、寂しい気持ちになる人もいるかも知れないが、ネットの反応は冷静だった。ツイッターの声をいくつかご紹介したい。

「年賀状もいつまで続くかな。年々、出す枚数が少なくなるよ」
「需要はこれからも確実に減っていくもんな」
「SNSでみんないつでもつながりを確認できるようになったので、年賀状の意味は薄れたってことだろう」

このように割とシビアな視点に基づく意見が目立つ形となった。

年賀状を出す世代は中高年以上が多いが、こういう人たちは年賀状文化を何十年も実践してきた世代。しかし現在年賀状を出さない世代は、歳を重ねて中高年になっても、年賀状をある日突然「出したい!」と思うようにはならないだろう。もはや衰退は、避けられないように思える。

1日、3日の配達は例年通り継続するということだが、これだって10年後にはどうなっているか分からない。

僕としては年末年始の挨拶をするために、わざわざ郵便局やコンビニで年賀状を買い、文章を考え、干支のスタンプを押して、ポストに投函するという一連の作業は、かなりめんどくさい。同じように感じている人は他にも大勢いるはずだ。

前述のように、年賀状の発行枚数は右肩下がりを続けている。「年賀状は出さない」、「メールやLINEで十分」と思う人が増えてしまったことは、なんとも情緒に欠ける気はするんだけど、これもまあ時代の流れだろう。

それに、現職の郵便局職員からすれば、こういう傾向が続けば、毎年の面倒な年賀状の販売ノルマの数字も緩くなるだろう。むしろ現場の方から歓迎する声が挙がりそうだ。

あわせて読みたい:「親の命日でも残業」に反響続々

 

【PR】注目情報

関連記事

次世代バナー
次世代バナー

アーカイブ