若者の37%は見知らぬ人をSNSで特定した経験あり 店の従業員の名札からアカウントを探すなど
特定の個人のSNSアカウントを監視し、生活スタイルや今いる場所などを割り出すネットストーカー、いわゆる「ネトスト」。風評対策コンサルティングを行うSolferiona(ソルフェリオーナ)は2月28日、若者のSNS使用に関する調査結果を公表し、ネトスト対策の甘い若者像を浮き彫りにした。
ネトスト率は女性が高め 73%が「経験あり」
渋谷の若者100人に街頭アンケートを取った結果、「ネトストしたことがある」と答えた割合は、男性27%、女性73%と、女性のネトスト率がかなり高いことが判明した。
理由は「その人が普段何をしているのかが気になる」、や「今どこにいるのか」等様々だが、中には過去2年前まで遡ってチェックしている強者もいる。
驚くのは、飲食店やコンビニの店員の名札からその人のSNSアカウントを特定した経験のある人が全体で37%もいることだ。
「例えば、お店の従業員の方がタイプだったため、その人の名札からアカウントを特定し、どんな人なのか調べてみた、というケースが該当します」
と、同社担当者は話す。
また、アカウントの鍵付き利用については、男性は52%がかけている一方、女性は16%しかいなかった。
「女性はSNSを『自己アピール』ツールとして利用する傾向があります。自分は今こんなに楽しんでいる、と周囲に見せつけるために、あえて鍵をかけずに使う人が多いようです」
ゲリラ豪雨について書き込んだだけでも位置を特定される可能性
しかし、悪質なネトストの場合、本人の特定にとどまらず待ち伏せされたり嫌がらせを受けたりと、リアルな空間で不利益を被る可能性もある。こうした事態を防ぎつつSNSを楽しむにはどうしたらよいだろうか。担当者は
「鍵付きにするのが最善ですが、どうしても鍵をかけたくない場合は、アカウント名を本名で登録せずイニシャルにする、プロフィール欄から勤務先情報を消すといった対処が有効かと思います」
と話すが、より堅牢な守りを固めたい場合、細部にも気を遣ったほうがよさそうだ。
例えば、投稿写真に気を配りたい。何気ない風景1枚では特定ができなくとも、それまでに投稿された写真と合わせれば、生活圏の特定が容易になる。
天気の投稿も侮れない。ゲリラ豪雨や雷など、限られた範囲で起こる気象状態を投稿すれば地域を絞りやすくなり、ネトストに塩を送ることになる。
投稿内容に気を遣うのは煩わしいかもしれないが、こうした行動が身の安全に直結する。自分のアカウントに特定の危険性があるなら、今から対処しても遅くはないだろう。