なぜか悪いことばかり起きる土地――「どんな店が入ってもすぐに潰れる」「必ず事故が起きる交差点」
世の中には、原因は不明だが、なぜか悪いことばかり起きてしまう土地が時折ある。先日も「ガールズちゃんねる」に「土地にまつわる不思議な話」というトピックが立っていた。
なんとも怪奇めいたお題である。季節もぼちぼちいい頃合いなので、たまにはこういう話もしてみよう。(文:松本ミゾレ)
「なんとなく雰囲気が悪い土地、調べたら大昔の処刑場だった」
なんでも、この投稿者の地元には、「何か店が入ってもすぐに潰れてしまう場所」というのがあるという。
「新しくラーメン屋に変わったと思ったら、数ヶ月後には台湾料理屋に変わっていたり……という具合です。もう数えきれないくらい変わっていると思います」
これだけではなんとも判断付かないが、まず感じるのは「よほど辺鄙な場所なんだろうなぁ」ということだ。しかしながら、その問題の敷地のすぐ隣にある店は、もう何十年も続く老舗の蕎麦屋なのだという。その辺り一帯の人通りが悪い、ということでもないようだ。
と、このようにしばしば世間には、どうにも解せないような状況を引き起こす土地や建物というのがある。このトピックには他にも、興味を引くコメントが寄せられていた。
「物件を探してる時に、何となく土地の醸し出す雰囲気が嫌いな場所があって、調べたら大昔の処刑場だったことがわかった」
「必ず事故が起こる交差点がうちの近くにもある。 信号までついてるのに、道が狭いからか1年に1度は突っ込まれる焼き鳥屋。死人が出てないだけマシなのか、毎年新築のような佇まい」
「パチンコ屋だったところと銭湯の跡地は何やっても上手くいかないって祖母が話してたな」
個人的には幽霊やら超自然現象やらについては、あんまり強くその実在を信じてはいないんだけど、話としては非常に魅力的に感じられる。
結局のところ「気のせい」なのか?
土地や物件に曰くがあり、そのせいで不具合が生じるなんてなかなか認められた話ではない。だけど、実際に偶然とは言え、おかしな状況が多発する地域もあるわけなので、一概にその真贋を真っ向から否定するのも野暮だろう。
そういえば、僕の地元では10年以上前に、某携帯電話会社の基地局が立った瞬間、地元の中高年らが「頭痛がする」などと言い出して裁判沙汰を起こすということがあった。なんでもこの原告団曰く、基地局のアンテナだか何だかのせいで、原因不明の発汗や体調不良に悩まされるようになったのだそうだ。
僕は一切変調もなかったし、近所の住民の多くは「何にもおかしいことないのに、どういうつもりで騒いでるんだろうね」と訝しがっていた。恐らく、集団ヒステリーが悪い方向に進んだ一例だったのだろう。
そういう状況を見聞きしてきたので、僕は土地の異変やおかしな兆候なんて、大抵は気のせいなんだと思っている。だけど、全てが全て、「気のせい」だけで済まされるとは考えていない。
もしかしたら、住む者の心身をじわじわと蝕むような土地だって、本当にあるのかも知れない。だとしたら、絶対そんなところになんか住みたかない。