麻生氏「子供を産まないほうが問題」発言に批判集まる 蓮舫氏「は?としか思えない」
麻生太郎副総理の発言に批判が集まっている。麻生氏は2月3日、福岡県内で開かれた国政報告会に出席し、講演の中で少子高齢化について触れた。社会保障費が膨らんでいるのは高齢者が悪いのではなく、「子どもを産まなかった方が問題」と発言したという。
麻生氏は2014年の衆院選応援演説でも、「高齢者が悪いようなイメージを作っている人がいっぱいいるけど、子どもを産まないのが問題」と発言。批判の高まりに「誤解を招く表現だった」と釈明している。今回の発言も注目されそうだ。
「国内外に発信されたこの発言と、この発想が恥ずかしい」
蓮舫議員はツイッターで、「は?としか思えない」と感想をあらわにし、
「こんな人が副総理であり。日本の財政を担う財務大臣。国内外に発信されたこの発言と、この発想が恥ずかしい」
と、麻生氏を批判した。元お笑い芸人「ほっしゃん。」として活躍した星田英利さんも、「思いやりと常識がある大人になれなかった人間が政権の中枢にいる方が問題」と非難している。
ネットでは、子どもを持てない人、持たない人への配慮に欠けているという指摘のほか、「『子どもが産めない環境の方が問題』に撤回すべき」という批判が出ている。産み育てる際の経済的負担や育児環境を考えると、子どもを持つことに消極的になってしまう人が多いためだ。
フランスでは、婚外子に婚内子と同等の権利を保障したり、男性の父親休暇取得を後押ししたり、様々な施策を行った結果、2017年には先進国中で最も高い出生率(1.88)を記録した。こうした例から、適切な政策で少子化を改善できる可能性があるにも関わらず、日本では未だに個人の問題として扱われてしまうことを疑問視する声もあった。
麻生氏の失言は毎度のことだ。昨年11月には福岡市長選の応援演説で、現職で東大卒の北橋健次北九州市長を「人の税金を使って大学へ行った」などと述べ、批判が高まった。同年5月には、福田淳一前財務事務次官のセクハラ問題について「セクハラ罪という罪はない」「殺人や強制わいせつとは違う」などと発言。配慮に欠けていると指摘されていた。