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「イクメン批判」弘兼氏を新橋のサラリーマン擁護 「金もらっている以上、責任ある」

SAPIO2月号

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漫画家の弘兼憲史さん(67)が雑誌「SAPIO」2月号で「イクメン批判」を展開し、ネットで反論があふれ返る事態となっている。キャリコネニュースの記事にも約1000件のツイートがつき、配信先のニコニコニュースでも700件以上のコメントが寄せられている。

さらに2015年1月30日のフジテレビ系情報番組「ノンストップ!」でも、弘兼さんの記事を取り上げ「激論!イクメン夫は出世しない?」という特集を組んだ。番組では「上司の声」として、新橋のサラリーマンの意見を紹介している。

ママさん堀ちえみも「オトコは仕事」と断言

「子供の誕生日」を理由に緊急会議への参加を断る部下は「仕事から外します」と書いてネットで批判を浴びた弘兼さんだが、番組で紹介されたのは弘兼さんを擁護する声ばかりだ。

「そんな奴に仕事任せられるかっていうと任せないよね…。1しか力がないのに、育児に0.3費やされたら、もう0.7じゃないですか。そいつには任せないよ」(50代男性)
「突然子どもが熱出したりとか、時間の割り込みの連続なんですよね。表面上は『行って来い』と言っても、内心は『困ったな』と思います」(40代男性)
「仕事してお金もらっている以上、責任があるから、何ヶ月も育児のために休むとか、我々の世代からすると難しいかなと」(50代男性)

番組に出演したママさんタレントの堀ちえみさんですら、「オトコは仕事をしたほうがいい」という意見だ。「会社を一番に思っていなかったら、上司が引き上げてくれないのでは」と配慮を示す。

タレントの北斗晶さんは、弘兼さんが挙げた例は「イクメンとは別問題」だと言う。会議が終わってから誕生日に行けばいいわけで、部下を「働く人間のモラルや熱意がない」と批判する。もっとも、サラリーマンの現場を知る「婦人公論」前編集長の三木哲男さんは複雑な表情をしていた。

「弘兼さんの世代は高度成長。男性はバリバリやって女性は(専業)主婦だったので、ああいう意見がストレートに出てくる。だが今は不況で共稼ぎ。僕も管理職だが『イクメン』と言われた時に、分からなくて戸惑っているのが現場の気分だと思う」

「スタッフ」の待遇で「エグゼクティブ」の貢献求められる?

一方、ニコニコニュースなどのコメント欄はまったく正反対で、相変わらず弘兼さんを批判する声が大きい。

「『島耕作』は会社最優先で家庭を壊した男性の象徴だ」
「んで、当然の結果として少子化になってる。子育てしたら心底思い知るよ、この国は子供要らんのなーって」
「高度成長期の世代なんて低賃金と円安で働きさえすれば儲かった時代で、今の時代にはまったく無能なんだから黙ってればいいのに」

ツイッターにはこんな意見もあった。

「家庭も仕事も大事にしてバランスよく生きたい人と、国や企業の将来を担うトップエリートは同じ枠では語れないことをワシらは認めるべきじゃマイカ」

欧米では「エグゼクティブ」と「スタッフ」の責任の重さが明確に分かれているといわれる。普通のスタッフは、プライベートの時間を仕事に侵食されることはないが、エグゼクティブは高額な報酬と引き換えに、家事や育児のアウトソーシングサービスを使いながらも仕事をすべてに最優先せざるをえない。

日本のサラリーマンは、米国の「スタッフ」並みの待遇で、「エグゼクティブ」並みの貢献度を求められていることに、ネット民は敏感に反応しているのかもしれない。

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※ウェブ媒体やテレビ番組等で記事を引用する際は恐れ入りますが「キャリコネニュース」と出典の明記をお願いします。

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