企業口コミサイト「キャリコネ」は3月27日、「正社員が働きやすい業界ランキング」の結果を発表した。働き方改革が進むなか、仕事を選ぶキーワードとして”ワークライフバランス”が重要視されるようになってきた。
特に正社員として働く場合、給与の高さや仕事のやりがいも当然重要だが、労働時間、福利厚生なども含め、総合的な働きやすさが求められる。では、どの業界が正社員にとって働きやすいのだろうか。【参照元:キャリコネ】
調査は2015年4月~2018年3月に「キャリコネ」に正社員ユーザーからの評価が寄せられた企業を抽出し、業界別に評価の平均値を算出。「労働時間」「やりがい」「ストレス度」「休日」「給与」「ホワイト度」の6項目の評価(各5点満点)の平均点(総合評価)を業界別に抽出し、評価が高い順にランキング化。
以下、トップ10入りした業界に属する企業の口コミを紹介する。
ガラス・土石製品「2人目、3人目を出産してバリバリ働いている女性は大勢います」(TOTO)
1位:電気・ガス業界 (総合評価:3.25)
「ガス小売全面自由化に伴い会社全体として業務効率化を意識した残業時間削減に取り組んでいる。ミーティングや業務手順は定期的に見直しを行い、不要な業務は積極的に廃止している。事業所にもよると思うがワークライフバランスは非常にとりやすい」(東京ガス/技術関連職/20代後半男性/年収500万円/2018年度)
1位:医薬品業界 (総合評価:3.25)
「勤務時間の管理は割と厳しいので、勤務時間に関するブラックな面はほぼないと思われる。休日出勤時も、手当がつく。研究所の正社員のほとんどが裁量労働制を選択しているので、勤務時間は基本的に自身で決めているし、残業も自己管理している。担当する業務によって異なるが、19時以降は基本的に社内に残る人が少ない」 (アステラス製薬/研究開発/30代前半女性/年収750万円/2016年度)
3位:ガラス・土石製品界 (総合評価:3.18)
「職場の雰囲気によりますが、出産、育児に関してはかなり理解が進んでおり、育休、時短など取りやすい環境です。実際に、2人目、3人目を出産してバリバリ働いている女性は大勢います。最近は男性社員も育児のために定時に帰ったりできています。出世に響くこともないように感じました」(TOTO/研究開発/20代後半女性/年収500万円/2016年度)
4位:電気機器業界 (総合評価:3.14)
「頂いている報酬には非常に満足しており、今後ますます増えることが期待されます。昇給するために日々勉強を怠らず、技術を高めていくよう心がけたいです。会社自体、電子部品業界のなかでも非常に技術力・開発力に優れているため将来的にも生き残っていける会社だと思っております」(村田製作所/生産・製造技術/20代前半男性/年収400万円/2017年度)
5位:輸送用機器業界 (総合評価:3.12)
「会社と労働組合の取り決めで、年間残業の上限を540時間(月45時間)に設定している。私の部署では年間上限480時間(月40時間)に設定されており、そこまで多いとは思わない。休日出勤は入社以来一度もない。それにサービス残業も全くないので、モチベーションを高く維持できている」(豊田自動織機/研究開発/30代前半男性/年収850万円/2015年度)
5位:化学業界 (総合評価:3.12)
「住宅補助の手当が厚い。組合員の間は基準家賃の8割くらいは会社が負担してくれる。女性は育休、産休がしっかりとれる。3年お休みする人もいる。夫の海外転勤の場合、3年間の休職が可能となった。女性の退職理由の一つになっていたため、改善された」(旭化成/代理店営業/30代前半女性/年収650万円/2015年度)
石油・石炭製品「日本のエネルギー産業を支えているという自負」(JXTGエネルギー)
7位:リース・消費者金融・クレカ・信販業界 (総合評価:3.10)
「若手であっても企業経営者と対等に対話できること、また、さまざまな業種と関わる機会があることに面白みがある。特に創業融資となれば、新たな店ができ、雇用が生まれるなど自分の仕事の結果が目に見えて分かりやすく、地域経済に貢献しているという実感がある」(日本政策金融公庫/ルートセールス/20代後半男性/年収380万円/2018年度)
8位:石油・石炭製品業界 (総合評価:3.09)
「少数精鋭で組織が組まれているため、若いうちから重要な仕事を任されやすく、やりがいはあると思われる。日本のエネルギー産業を支えているという自負を持てる」(JXTGエネルギー/プラント施工管理/30代後半男性/年収1000万円/2018年度)
9位:非鉄金属業界 (総合評価:3.07)
「仕事は自分の希望が通りやすく、時間もフレックス制など好きな時間に行うことも可能。プレゼンテーションなど自ら成果を報告する機会も多く自分の行なった仕事にもやりがい、達成感が多く得られる。残業も基本的になく、行った分だけ給与も支払われるので不満もなく仕事を行える」(住友電気工業/研究開発/20代前半男性/年収300万円/2017年度)
10位:銀行業界 (総合評価:3.01)
「最近の社会の流れもあり、ライフイベントに対して柔軟に対応できるような制度ができ上がった。よってライフイベントによって休職をすることがあっても比較的職場に戻りやすい体制が整っているように思う。今までと同じように働けれるかどうかは本人の時間的制約がどれほどあるかによって変わってくると思います。時間的に制約がそれほどない場合は以前と同じように働くことは可能だと思います」(新生銀行/その他職種/30代後半女性/年収750万円/2014年度)