掛け布団の代わりに使う「睡眠用うどん」が依然話題となっている。ヘッドスパ「悟空のきもち」を経営するゴールデンフィールドが開発した、うどんのような形状をした布団だ。
8月7日に商品ページを公開すると、約8時間で初回生産分の500枚が完売した。現在、注文を受け付けているのは今年11月に届く第4期生産(5000枚)分。現在1分に1枚のペースで売れているという。
ネット上では「何これ」とザワつきながらも、「めっちゃ気になる」「欲しい」という声が相次いでいる。実際のところどんな寝心地なのだろうか。実際に寝てみた。
“麺”の間から睡眠用うどんに潜り込むと安心感に包み込まれた
睡眠用うどんは「タテ麺」と称した細長いクッション8本と、並べたタテ麺の両端を固定する「ヨコ麺」から構成される。タテ麺とヨコ麺は一人で簡単に組み立てられ、アタッチメント枕と春夏用のレースが付いている。
麺はソフトボール大くらいの太さだろうか。しっとりした触感で、思っていたより少し重い。”もちもち”といった触感だ。睡眠用うどんは、掛け布団のように使用することもできるが、麺の間をくぐって入ることもできる。
いざ中に入ると、今までに感じたことのない感覚に困惑した。従来の布団は長方形で、体の上にかぶせるものだが、麺同商品は手足を出すことができる。しかも麺の感触が気持ちいい。幼い時に大好きだったボールプールにダイブしたときのような嬉しさがある。
一方、安心感もあった。睡眠用うどんのほどよい重みが心地よい。大好きな人に抱きしめられたような感覚でもある。自然と体から力が抜け、しばらく黙っていたらすぐに寝落ちてしまいそうになった。
付属の枕とレースのポテンシャルが高すぎる 寝ながらのスマホ操作にもぴったり
色んな体勢で眠ることが出来るのも大きな利点だ。筆者は普段、布団を抱き枕のように抱いて眠ることが多いのだが、同商品もタテ麺数本を抱きかかえて眠ることができる。布団を抱いて眠ると肩やお尻が布団の外に出てしまうが、睡眠用うどんは麺を抱いた上で、さらに肩に麺を掛けることができる。うどんまみれの状態で眠れる。
驚いたのがアタッチメント枕だ。枕を付けずに使用できるが、この枕の高さがちょうどいい。もっちりしているので、首と頭にフィットする。日々自分に合う枕を探している筆者としては「これは眠れる」と確信した。
麺から手足を出していると少し肌寒いのでは、と心配に思う人もいるだろう。しかし、睡眠用うどんの上にレースを掛けることで対策ができる。一見、保温性のなさそうな薄いレースだが、一枚羽織るだけで暖かさが違う。冬はこの上に毛布を併用すれば、年中使えるという。
筆者は仰向けになって麺を抱きしめて眠る「抱き枕モード」が好きだが、うつ伏せになった状態で麺を抱いてスマホを操作するのが非常に楽だった。この状態で寝落ちても寝違えることがないだろう。ネット廃人が捗る。
今年冬には麺の”増量”分を販売予定追加「ダブルサイズにすることも可能に」
睡眠用うどんは、布団開発の依頼を受けた際、スタッフがざるうどんを見て「ここで寝たい」と思ったことがきっかけで生まれたという。開発期間は約1年。高級寝具のノウハウを持つ伊勢丹新宿店の意見を参考に快適性を追求した。
その結果、快適に温度調整のできる、手触りと寝心地のよい布団が完成した。同社広報担当者は、
「ダブルサイズはないの?というお問い合わせもいただいておりますが、睡眠用うどんはご自分の好みに合わせて麺を増量することができるようになります。今年冬には”増量”分の販売を予定しており、追加の麺を購入していただくことでダブルサイズにしたり、麺の密度を高くしたりすることもできます」
と話す。もちろん”普通盛り”の状態でも寝心地はよいが、さらにもっちりした麺に埋もれたい人にとって増量は願ってもいないことだろう。同商品は「睡眠用うどん」と枕アタッチメント、春夏用レース、乱れ防止用帯が付いて1万6800円(税別)。送料は全国一律950円。