新卒採用サイト「OfferBox(オファーボックス)」を運営するi-plugは10月1日、”就活のあり方を変える”をテーマにしたキャンペーン「就活の変」をスタートした。現代の就活が抱える”変”な慣習を洗い出し、問題提起をしていく。
プロジェクト第一弾は、企業の人事担当者500人に6個の質問投げかけ、その解答をネット上に公開した。
面接時のスーツ着用「評価に影響しない」は3割超 「TPOは大事」という声も
就活では履歴書を手書きで提出する学生も多いが、「手書き以外の履歴書でも評価を下げない」と答えた人事は85.6%、「低く評価する」と答えたのは。7.2%だった。依然として「丁寧に一所懸命に書いていることを評価したい」(香川県、メーカー)という声があった一方、
「効率的な方法で提出いただけるなら問題ない。内容を重視する」(東京都、メーカー)
との意見も。「達筆であったり丁寧に書かれていると印象が良くなることがある」(京都府、ソフトウェア・通信業)という声もあったが、一部の堅い業界を受けるのでなければ手書きである必要はなさそうだ。
また、採用面接時にスーツを着用しなかった場合、「評価に影響しない」が35.8%。一方で「低評価」が46%と約半数を占めた。「こちらがOKを事前に出していた場合は除く」としながらも、
「日本企業なので、社会や会社に順応できるのか、周囲の人間と上手く付き合えるのか疑問に感じる。 TPOは大事。個人プレイが心配」(兵庫県、メーカー)
という厳しい声もあった。
しかし、中には「高評価」と答えた人も1.8%ほどいて、会社や業界によっては、「自分らしさ」が高く評価されることもあるようだ。
80の企業が賛同表明「より本質的な採用プロセスを」
同社が限定公開していたプレサイトには約80の企業から賛同表明があった。中にはコクヨやノーリツといった大手企業の名前も。各企業の人事担当者からは
「お互い、ありのままで、ありたい姿を、対話しましょう」
「就職活動における学生の多様性を尊重し、より本質的な採用プロセスを社会全体で構築できればと思います」
といった期待の声が寄せられている。
プロジェクトでは今後、11月をめどに多様性を尊重した採用活動を行う企業事例の紹介や、大学生の「自分らしさ」にスポットを当てたフォトコンテストなどの新しいコンテンツを追加していくという。