そろそろ夏のボーナス予想を口にする人が目立つ時期に近づいた。今年はコロナ禍による経済情勢もあり、ボーナスの支給額が全国的に例年より落ち込む見通しだ。一方、新型コロナウイルスの影響とは関係なく、元からボーナスが出ないという企業で働く人は少なくない。企業口コミサイト「キャリコネ」には、
「契約が取れたからといって、ボーナスが出たり、何か良い物がもらえたりした訳ではありません。寸志もなかったです。粗品程度はあったかも」(代理店営業/40代前半/女性/正社員/年収180万円)
といった声が寄せられている。今回はボーナスが一銭も出ない、あるいは支給額が少ないという人の口コミを紹介する。(文:鹿賀大資)
ボーナス込みの年俸制に不満の声「売上が悪いと支給されない」
「年俸制を採用しており、入社後の数年は年収がコンスタントに増えていきます。そこから先は、その人の実力などが反映されていくようなスタイルです。他の企業にあるようなボーナスはありません。でも業績に応じてボーナスが支給されることはあります。額は年によってバラバラ」(研究開発/20代後半/男性/正社員/年収450万円)
「ボーナスは売上次第で決まり、良い時は新人でもよくもらえます。ただ売上が悪い年はボーナスが1年間なしということもありました」(ショップスタッフ/20代後半/男性/正社員/年収350万円)
「ボーナスの支給対象はチーフ以降。サブチーフや係員には何の報酬もありません」(ショップスタッフ/20代前半/男性/正社員/年収250万円)
年間の報酬総額が決められている年俸制は、ボーナス相当分を含める企業も多い。その場合、一般に口コミのようなボーナスとしての支給はない。いわゆる外資系企業に見られる、成果主義のスタイルだ。
また同じ成果主義でも月額給与の会社では、ボーナスを成果の対象とするところもある。その場合、まったく成果を出せなければ、必然的にボーナスの支給はないと考えておいた方が無難だろう。そのほか、一定の役職にならないとボーナス制度を認めていない会社の声もあった。
ボーナスが少ないと感じる額は5万前後? 最低2桁はもらいたい
「辛うじてボーナスは出るものの3~4万円くらい。お年玉じゃあるまいし、少なすぎます」(ショップスタッフ/40代前半/女性/契約社員/年収250万円)
「ボーナスは年1回の決算賞与で一律5万円。ただキャップという役職に就けば、月のインセンティブが高い」(その他/40代前半/男性/正社員/年収250万円)
「収益が低いので仕方ないことではあるが、ボーナスが驚くほど安い。競合他社のプラントメーカーと比較しても6割程度」(物流企画/20代後半/男性/正社員/年収480万円)
ボーナスが少ないと感じる額は5万円前後のようだ。最低でも2桁はもらいたい、といったところだろうか。またボーナス額を競合他社と比較した上で、少ないと感じている声もあった。
口コミにある「6割」が少ないと感じる目安とするなら、相場の7割以上のボーナス額でないと満足感は得られないことになる。それでも今年に限っては、「まだもらえるだけマシ」と感じている人は多いのではないだろうか。