有吉さんは続けて、「俺の場合はこの求人を見て『ラッキーな仕事じゃん』って思ったんだよね」と話す。ただ、清掃員の仕事はシニア世代が担うイメージがあることから、女性に興味がある若い世代が応募することはなさそうであり、
「年配の男性からしてみれば、『ふざけんなよ!女子トイレなんて掃除できるわけ無いだろ!』って思いもあるかもしれないよね」
と男性を遠ざけるために書かれたものと予想する。しかし、有吉さん自身は「絶対、変態集めでしょ」と特殊な性癖を持った人達を誘い込むためのパワーワードではないかと語った。
「女子トイレ有り」という求人は世の中に結構あるようで、Indeedで「女子トイレ有り」と検索すると多数の求人がヒットする。いずれも清掃スタッフだ。中には「女性活躍中!※授乳室清掃や、女子トイレの清掃がある為」と書いているものもあり、確かにこれでは男性は応募しにくいだろう。
「女性募集!」と直接的に求人広告に書くのはNG
番組では有吉さんの話を受け、求人広告の代理店で勤務していたというリスナーから、「現在は男女雇用機会均等法により、求人広告に『女性急募』といった言葉を明記できなくなりました」と解説するメールが寄せられた。
文字数に制限のない求人広告では「主婦がたくさん働いている職場です」など、現在の職場の男女比をほのめかす表現を使用できるが、新聞内の求人広告は文字数制限が厳しいため、「女子トイレの掃除があるから女性以外応募してくるなよ」というメッセージをコンパクトに伝える狙いで「女子トイレ有り」と書かれたのではないか、というのだ。
有吉さんは「確かにそういう意図があったんだろう」と納得していたが、「この求人広告を見た全員には伝わりきってないと思う。俺は『女子トイレの掃除ができるんだ……応募しなきゃ!』って思ったんだから」と語っていた。
リスナーが指摘した通り、厚生労働省が定める「男女均等な採用選考ルール」では、「募集・採用の対象から男女のいずれかを排除すること」と記載されており、「男性募集」といった直接的な表現を使うことは禁止されている。
とは言え、「主婦が多く活躍している職場です」と書かれていた場合、「女性が多い職場なら止めておこう」と思うことができるが、「女性が多いなら男性を求めているのかも」と解釈することも可能だ。有吉さんの解釈はかなりイレギュラーだと思われるが、なかなか難しい話ではある。