「極めて昭和の会社。IT系企業と思って入社してはいけない。コロナでようやく全社をテレビ会議で繋いで、社訓を言う朝会がなくなった。そういう会社。会長が話す時は1時間近く全員立ちっぱなしで業務は出来ない。グループ長たちが勝手に息の詰まるローカルルールを作る」(営業企画/40代前半/男性/正社員/年収500万円)
「昭和時代で止まっている。男尊女卑が未だに続いている。女性の管理職はほぼいない。管理職といえば、全員と言っていいくらい男性。子育てしながら管理職をしている女性は見たことがない。朝礼は男性が前で女性は後ろ。お茶出しは女性の仕事。未だに?と問いたい」(医療福祉関連/30代後半/女性/契約社員/年収350万円)
「社長のワンマン経営。社内や上の人に気に入られなければいけない。昭和のような雰囲気がある。飲み会や社員旅行に参加しないと、冠婚葬祭で休んでも文句を言われていた」(システムエンジニア/20代前半/男性/正社員/年収200万円)
上司の話を立ちっぱなしで聞き続ける習慣や、飲み会や社員旅行を強制する雰囲気、さらにはお茶出しや立ち位置での男女間差など、“いかにも昭和”な雰囲気が残っている企業の口コミが寄せられた。
人と人による直のコミュニケーションや、仕事以外での交流ももちろん大事だ。しかし毎朝の朝礼で社訓を読み上げたり、web会議で可能なものをわざわざ対面で行ったり、という働き方は、長時間労働を削減していく令和の時代には合わないだろう。
またお茶などの飲み物は、男女関係なく各自で準備できるものだ。暗黙のルールで女性だけを「お茶出し係」にする企業も多いが、こうした作業の負担が本来の業務に与える影響も考える必要がある。
時代は「昭和から令和」へ 「変化に対応しないとダメでしょ」
昭和的な考え方を持つ企業に苛立ちを感じている人は多い。
ルートセールスの正社員として働く30代後半女性(年収200万円)は、自社について「時代に沿って柔軟に対応はできていません」と語る。
「社長が現役でされていた時代の考え方、やり方に沿って行動します。昭和初期のやり方でも共感出来る方には向いていると思います」
女性が勤める会社は、昭和時代を生き抜いてきた社長のマインドに導かれている。そういった考え方に合う人ならついて行けるだろうが、合わない人にはしんどいかもしれない。
システムエンジニアとして正社員で働く20代後半男性(年収200万円)は、自社の経営者に対して伝えたいことがある。
「新しいことを受け入れよう。それだけで変わる。ソフトウェアのダウンロード可否の基準とか、いつの時代のものですか。時代は『昭和から令和』に変わっています。ソフトウェアの企業なら、変化に対応しないとだめでしょ」
令和となった今も、まだ根深く続いている昭和マインド。もちろん、熱意や情熱を持って、努力、根性で仕事をすることも大事だ。仕事をしていれば、時には鞭打って無理をすることもある。
ただ、IT環境とともに急速に価値観が変わり始めている今、新しい考え方や働き方に柔軟に対応できなければ、生き残っていくのは難しいかもしれない。