「給料の低さが退職理由です。一時的なものなら我慢しますが将来もほとんど変わらないため、できるだけ早く辞める必要があると考えました」(購買・資材/20代後半/男性/正社員/年収420万円)
「退職理由は給料が非常に安かったため。昇給もほとんどなかったため優秀な人は転職していくのがはやい。スキルは身につく環境にあったが、給料が上がらないので、不満も多かった」(経理/30代前半/男性/正社員/年収400万円)
給料が低く、将来的にも昇給が見込めないという退職理由が多く見られた。長年勤めていてもなかなか給料が上がらなければ、将来設計も描きづらい。生活に不安を感じ、会社を辞めたくなるのだろう。
また、パワハラが原因で退職したという投稿も。財務・会計関連職で働いていた20代男性(在籍時・正社員/年収200万円)は、当時の勤め先の様子を振り返る。
「パワハラは新卒で入社してすぐに、車のローンを組むようになかば強要されたことから始まりました。新卒ということもあり、金銭的余裕がなかったのでお断りしたのですが、何回もしつこく車を買うように言われたので、しばらくしてから買うことを約束しました。しかし、上司はそれが気に入らなかったのか、嫌がらせや無理な命令、指導拒否などあらゆるパワハラをされ、心身はボロボロになり、まともに仕事ができなくなりました」
社会人になりたての男性に、無理やり車を購入させようとした上司。それだけでもありえないことだが、すぐに車を購入しなかったことで嫌がらせまで始まった。このような労働環境では、精神的に参ってしまうのも仕方がないだろう。
さらに男性は、会社の指導方法にも問題があると指摘する。
「この会社の指導方法も悪い典型例の二枚舌。わからないことを質問すると『それぐらい聞かずに自分で考えろ』と言われ、ミスをすると『なぜ聞かなかったか』と言われます。聞いても教えてくれないのに。本社から監査が来ると、何かやましいことがあるのか私の仕事をすべて取り上げ、『今日は何もしなくていい』と言われ少し異常に感じました。私の所属していた支店は、他の支店ではアウトになるようなことをしていて、それに対するストレスも大きかったです」
まともに指導しない、ブラックな内容の仕事をさせるなど、典型的なパワハラ企業で耐えてきた男性。精神的に追い詰められて逃げられなくなる前に、会社を退職してでも違う環境に身を移すことは、命を守るために大事な行動だ。
新卒の半分以上が半年で退職「優しい人や気の弱い人はストレスの捌け口となる」
会社の教育制度や人間関係に不満があり退職したという声は、他にも寄せられている。介護の入所施設で働いていた20代女性(在籍時・正社員/年収300万円)もそのひとり。
「新卒で7名ほど入職しましたが、半年以内に既に半分以上が退職しています。ここに配属された人の殆どが早期退職をしています」
女性の職場は、入職してもすぐに人が辞めていく環境だった。女性は施設の問題点を次のように挙げる。
「まず、教育制度が全く整っていません。重度身体・知的・精神を持っている入居者が多いのにもかかわらず、殆どの職員が無資格です。教わったことを別の指導者に言ったら叱責されたりと、ろくなマニュアルがなく、指導者の拘りも強いです」
重労働で責任ものしかかる職種ながら、多くの職員が無資格で、指導者によって仕事のやり方が違うという状況。それでは新卒者や中途採用者に共通のルールが身につかない。
また、女性は職場の人間関係の悪さも退職者を増やしている原因だと指摘する。
「女社会ということで、体育会系の職員が多く、優しい人や気の弱い人はストレスの捌け口となることが多かったです。職員の待機場所では管理職や他職員、利用者の悪口が常に飛び交うほど、荒んだ空気が漂っています。特に新人へのあたりが強く、指導の範囲を超えた対応をされることがしばしばあった。退職時に上記のことを管理職に伝えるまで、管理職はまともな対応をしてくれませんでした。以前から大量離職が相次ぐ施設にもかかわらず、問題を把握していない時点で、この施設・法人に問題解決能力がないと考え退職を決意しました」
労働環境や人間関係を改善しようとしない職場に見切りをつけた女性。同じ働くならば、少しでも働きやすくストレスのない環境を選びたいものだ。