退職を決断する理由には「転職が決まった」「結婚・出産をする」などさまざまだが、職場があまりにも「ブラックだった」という人も多い。キャリコネニュースには読者からブラック企業体験談が多数寄せられている。
事務職に従事する50代女性は「グループラインで早朝、休日も関係なく業務連絡が来ます。言われてないことを『言ったよね』と言われ、やっていないと全員の前で怒られる」と嘆く。今回はブラック企業での経験談を紹介する。(文:中島雄太)
「休みが入社時の説明とちがった。残業代の支給もなかった」
女性は、入社時の説明では9~18時の勤務だと聞かされていた。しかし、「徐々に就業時間が伸びていきました。結局就業規則も合ってないようなもので、長時間労働が常態化していました」と嘆く。さらには新人だったにもかかわらず、仕事は教えられずに量だけが増えていき、女性は残業が増えていった。
20代男性のエンジニアも入社時の説明と、働き始めてからの実際の条件に相違が合った一人だ。
「週休2日という条件だったが、実際は週に1回半休でした。定時という概念がなければ当然、残業という概念もありませんでした。深夜に出社し明け方に帰宅、昼過ぎに再び出社。その後、19時に退社だった」
さらには社長が副業をしており、社長命令でそれを無給で手伝わせられるということもあった。バス会社で事務職をしている20代男性も、休みに対して悩みを抱える。
「会社は週休2日制で勤務形態がシフト制なのですが、シフトを決める際に自分が休みたい日などは休めます。しかし、毎月2日程度、申請してもいないのに勝手に休日を有給休暇として消費されています」
シフト制なので、有給を使用せずとも休日が取得できるが、その休みたい日に会社が有給休暇として休日にしている。男性は「いざと言うときの有給休暇が無くなってしまうのがとても怖い」と不安をのぞかせた。
「親戚の冠婚葬祭でも休みを取らせてもらえず、最長3週間休みがなかった」
事務職をしている40代の女性は「親戚の冠婚葬祭を『親が死んだ訳じゃないから休む必要ない』と言われ、休むことができませんでした」と振り返る。
「手術で休みを取ろうとしても 、『人手が足りないから痛みを我慢してでも出てこい』と言われたり、3週間休みを取らせてもらえなかったりしました。パートが2週間休んでも注意すらしないのに、私が休むと『肺炎なんて大したことないだろ?出てこい』と言われました」
休みが取れないまま働き続けた女性は、体調を崩すこともしばしばあった。それでも「せっかく入社した会社だから」と働き続けたが、ガスの検針作業をしている際に脚立が倒れ、怪我を負ったことをきっかけに女性は退職を決意した。
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