マイナビは2月24日、「看護師の労働実態と就業・転職志向」に関する調査結果を発表した。看護師を対象とした調査は新型コロナウイルス流行前の2019年11月1日~2020年3月31日に実施し、2655人から回答を得た。事業者を対象にした調査は2020年7月16日~2020年7月24日に実施し、221件の回答を得た。
看護師に1か月の時間外労働時間を聞くと、「5時間未満」(26.2%)が最多。次いで「10~20時間未満」(19.7%)、「5~10時間未満」(19.1%)と続き、中には「50時間以上」(3.7%)という人もいた。
「ハラスメントが多く、看護師が過酷な状況に対し疲弊している」
そのうち「サービス残業がある」と回答したのは71.1%。最も多かったのは「5時間未満」(31.6%)で、「5~10時間未満」(19.4%)、「10~20時間未満」(11.2%)と続いた。「すべて賃金が支払われている」は28.9%となった。
現在の職場で「患者に十分な看護が提供できていない」と回答した人は44.5%。理由を聞くと、「看護職員数が足りない」(67.7%)が最も多く、次いで「看護以外の業務が多い」(50.2%)、「自身のスキルや経験が足りない」(35%)、「介護・看護補助等の職員数が足りない」と続いた。
看護職の労働環境に対する不満を聞くと、
「業務量や責任の重さと給与のバランスが取れていない」
「上司・先輩・医師といった職務上の上位者からのハラスメントが多く、看護師が過酷な状況に対し疲弊している」
などの声が寄せられた。
看護職が働きやすい工夫や制度については「職員間で平等なシフトを組む」、「業務量や内容・成果に見合った給与待遇」などの要望が寄せられた。