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「うちの車を買いなさい」 高級輸入車ディーラーのブラックすぎる体験談

男性はもともと勤めていた会社の給料が低く、生活が苦しかったために、某高級輸入車ディーラーへの転職を決めた。最初の会社では給料面で失敗したため、男性は下調べを怠らなかった。

「求人票にも『賞与・昇給あり』とありましたが、念のため面接時に賞与と昇給に関して確認しました。すると『昇給は毎年必ずある。賞与も業績によりますが、年2回で最低でも2か月分は支払われますから安心してください』と言われました」

給与面で安心した男性だが、自動車業界は未経験だったためその点も入念に確認。面接では「自動車の知識がなくても、入社したらすぐ研修を行うため心配しなくていい」と言われた。さらに「残業と休日出勤もほとんどありません」と伝えられ、入社を決めた。男性は「それが間違いでした」と振り返る。

まず、出社初日から「面接での言葉は嘘だった」と思い知ることになった。

「初日に出社すると、いきなり展示ショールームに1人で立たされ、ほかの先輩たちはみんな外回りに行ってしまいました。お客様が来ても、なんの知識もない私は何も答えられませんし、見積書の作り方もわかりません。どうすることもできず先輩たちに連絡するも繋がらず。『今日は人がいないため、後日またご案内する』とお客様に伝え、その日を乗り切りました」

初めての自動車業界で、まったく研修を受けていないにもかかわらず、初日から完全に放置された男性。先輩たちに研修をお願いしても「研修は入社してから半年後だ」と言われてしまい、男性は愕然とした。それからの「地獄の日々」について、男性は、

「車のことは自分で勉強しろ。見積書の作り方は1回教えてそれで終わり。他の業務もほとんど指導なし。当然うまくできないため、『あいつは使えない』と周りから言われる始末。また残業は当然のように毎日あり、深夜1時まで働いたこともありました」

と明かす。面接時とはあまりに違う状況のなか、なんとか粘っていた男性だが、さらなる悲劇に見舞われる。

面接時の言葉はすべて嘘「賞与は年1回で半月分も出ない」

次に男性を襲ったのは、「うちの車を買いなさい」という上司からのプレッシャーだった。

「高級輸入車、とんでもない金額です。当然買えるわけもなく拒否すると、『営業は自家用車で周ってもらう。うちの車を買えば営業で使ったガソリン代は当然支払うが、買わない場合は自腹だから』と言われました」

男性の営業担当エリアは県外に及ぶほど広かった。自腹でガソリン代を払うと、高級輸入車の月額ローンと変わりないほど高額な出費になってしまうため、しぶしぶ車を購入することに。男性は頼みの綱として、賞与だけを楽しみにしていた。ここは入社前に入念に調べ、面接でも確認した部分だ。しかし……。

「待ちに待った賞与。もらってみるとかなり少ない。上に確認すると面接時の話は嘘で、『実は年1回で半月分も出ない』と言われました。ついでに『昇給も10年以上ない』と言われました。絶望的でした」

前職よりも給料を上げるために転職したのに、賞与は少なく昇給もない。おまけに高級輸入車を自腹で購入。面接の話もすべて嘘。あまりにも悲惨だ。

男性は賞与をもらった直後に退職。高級輸入車は売り飛ばし、「少し足が出てしまいましたが、ローンも完済しました」と綴る。

男性は「高級ブランド車でも中は真っ黒なのだと感じました」と苦労を思い返す。現在は良い会社に転職でき、毎日が充実しているそうだ。

※キャリコネニュースでは引き続き「ブラック企業経験談」のほか【緊急募集】三度目の緊急事態宣言、あなたが思うことや現在困っていることを教えて下さい緊急事態宣言でも出社などのアンケートを募集しています。

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