「何のために仕事をするのか」を考えたとき、答えは人によってさまざまだろうが、「お金を稼ぐため」という点は共通しているはずだ。給与や報酬の発生しない業務はボランティアであり、仕事とはいえない。しかし、世の中には「仕事」ではなく「ボランティア」を強いてくる職場もあるので要注意だ。
福島県の50代男性は新卒時、現場施工管理を行う会社に入社したが、
「『残業代はすべて払う』という話だったが、嘘だった。『残業代はボーナスで還元する』とも言っていたが、月100時間超えの残業をしても夏のボーナス1万円、冬のボーナス2万円。9か月で退職した」
と振り返る。サービス残業が当たり前の職場は、さっさと転職して正解だろう。男性は現在、別の会社の正社員で年収600万円を得ており、「辞めて清々した」と綴っている。(文:福岡ちはや)
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「研修時間は週5日10~18時固定のはずだったのに…」
埼玉県の30代女性は、某リラクゼーションサロンの仕事を1か月で退職した。サービス残業や休日まで食い込む勉強会に嫌気がさしたからだ。
「未経験でしたが、正社員で入社。1か月半ほどの研修が用意されていました。研修期間中の勤務時間は週5日10~18時固定で最初に申告させられました」
本当に申告どおりの時間で研修が終わればよかったのだが、女性は、
「研修自体は時間どおりに終わるのですが、時間外の活動がありました。朝9時に研修所に到着し、練習や復習、授業のセッティングをして体操、マニュアルの替え歌を大声で歌います。研修後も21時まで復習です」
と証言した。
「休日は試験やほぼ強制の勉強会、自主練習で埋まっていました」
時間外の活動については、一応自由参加であるものの、女性は「参加しないといけない雰囲気で、予定があるからと帰った人に『余裕だねー』とイヤミを言う人もいました」と明かす。また、
「休みのはずの土日は、試験やほぼ強制の勉強会、自主練習で埋まっていました。本当の休みは、月1回研修所が閉まる日だけでした」
と綴る。休みが月1回というだけでも過酷なのに、時間外の活動については給与が支払われないのはあんまりだ。そのうえ、「女性が多いので派閥がありました。試験だらけでプレッシャーも多く、体調を崩して辞める人も何人かいました」というから、”ブラック企業”と言っても過言ではないだろう。女性は、
「私も1か月で退職しました。私は正社員枠だったので、試験に順調に合格すれば、給与はある程度もらえたんですけどね。でも、ほかの人たちはほとんどが業務委託だったから、無給なうえに交通費・教材費も自腹でした」
と付け加えた。業務委託契約がどうなっていたのか気になるところだが、果たしてこのような悪条件を飲む人がいるだろうか。
「人を安くこき使おう」とする会社は、根本的に問題があると言わざるを得ない。自分の人生の貴重な時間を搾取される前に、早くまともな会社に転職するのが身のためだ。
※アンケート概要
■実施期間
2020年11月21日~
■回答数
378 ※7月27日時点
(記事では、2021年7月24日から7月26日に寄せられた投稿を紹介)
■アンケート対象
キャリコネメルマガ会員(63万人)やキャリコネニュース読者、キャリコネニュースSNSフォロワー
■実施方法
アンケート集計ツール「クエスタント」を使用
回答ページ https://questant.jp/q/HF78WM9H
■質問項目
・業種・職種を教えてください
・どれくらいの期間で辞めましたか?
・辞めた理由を具体的に教えてください
・実際、辞めてみてどうですか? 満足・不満、またその理由を教えてください
※キャリコネニュースでは引き続き仕事を即行で辞めた人のほか「夏のボーナスいくらですか?」やオンライン会議中のとんでもないエピソードなどのアンケートを実施しています。