いまだに女性差別が根強く残っている会社は存在する。またそれを助長する原因は男性だけとも限らない。キャリコネニュースでは「自分の性別がマイナスになっていると感じたこと」をアンケートで募集。宮城県に住む30代の女性は、
「その会社は土木系で男性の多い職場で、女性の私は何かと男性が希望するような女性のイメージを体現するようにお局様達から教育されてきました」
と切り出した。(文:谷城ヤエ)
キャリコネニュースではジェンダーギャップをテーマにしたアンケートを実施しています。回答はこちらから https://questant.jp/q/ZYVZFJ4M
「管理職に女性が一人もいない」「社歴長くても男性の新入社員より立場が下」
女性は15年勤めた会社を半年前に退職。つまり最近の出来事だが、その体験談はいつの時代かと思うような時代錯誤に満ちていた。
女性が教育された内容とは「電話は女性が取るべき、お茶出しやお菓子配り、掃除は女性がするもの、飲み会は絶対参加など」というものだ。さらに、
「飲み会を欠席しようとするとお局様に呼び出されて『女性は少ないんだから欠席すると目立つでしょ!』と詰められました。また、女性にだけ制服着用の義務があり、暑くても寒くても制服(ベスト+スカート+ストッキング)で耐えながら仕事をしなければなりませんでした。空調はお局様が支配しているので自由には使えません」
また「管理職に女性が一人もいない」、「何年社歴がある女性社員でも新入社員の男性社員より立場が下」という環境だった。上司や会社の役員からは
「女性なんだから(お世話などを)やってあげたいって思わなきゃだめだよ」
「仕事はこれ以上覚えなくていいから、いつも笑顔でニコニコしてみんなを癒して」
「結婚の予定が出来たらすぐに報告してください」
「うちの会社の総務部は、女性はお嫁さん候補と思って採用しているからね」
という言葉をかけられたこともあったという。今の時代にはそぐわないものばかりだ。
改善を相談するも「そんなことを言う腐ったリンゴは要らない」
「女性だからを理由に特定の業務に従事させたり、女性だけに特定の服装を強要している現状を改善出来ないか役員の方に相談しましたが、回答は『何が問題なのかわからない。普通だと思う』とのこと。若い男性社員からは『電話取りや掃除は女性がやるべきです』と抗議のメールが来て、その後その男性社員の味方としてある役員から電話が来て『そんなことを言う腐ったリンゴは要らない』と言われました」
同じ悩みを持つ女性社員の後輩たちのためにも勇気を出した女性だったが、役員や男性社員達からは非難轟々だったという。女性は、声をあげた事実が残った女性社員の「励みになるかもしれないと期待して、その職場を去りました」と綴っている。