「何もできないおっさんが、倍の給料もらってる。おかしいだろ?」 厚切りジェイソン、大阪で年功序列を斬る
スゴ腕ビジネスマンでありながら芸人としても人気の厚切りジェイソンさんが、大阪で吠えた。5月30日の「たかじんNOマネーBLACK」(テレビ大阪)に出演し、日本企業に対して「どうしても理解できない」と自身のネタの絶叫口調で訴えていた。
まず彼が疑問を呈したのが、日本企業の年功序列。「人が歳をとるだけで偉くなるんですよ」と切り出し、大したことはできなくても、長くその会社にいるだけで偉くなって給料も上がっていく制度を批判。実力のある人を優先すべきだと訴え、こう絶叫した。
「何もできないおっさんがここにいる! で、倍の給料もらってるの、ハラ立ちません? おかしいだろ!」
残業にも「効率悪くするやつらに、ごほうびあげちゃダメだよ!」
次に批判したのが「残業大国」。上司が帰宅するまで帰れず、やることがなくても席にいてパソコンに向かう状況を、「もっと効率よく仕事した方がいい。残業することによって給料や残業代が出る。残業代のために残業する人もいる」と指摘し、こう叫んだ。
「効率悪いと、ごほうびもらえる。社会をダメにしてるんですよ。効率を悪くするやつらに、ごほうびをあげちゃダメだよ!」
一番怒っているのが「意思決定が遅い」ことだ。自身の経験から本当に腹に据えかねていたのか、目を血走らせてこう怒鳴り立てていた。
「グループで検討して検討して検討して、稟議書とか回してハンコ押して、1か月2か月経ってからやっと決定する。ひとりが決定して『やります』と言えば、すぐその日に決められるのに! なんでしないんですか! Why Japanese people!!」
司会のメッセンジャー黒田は、意思決定の遅さについて「確かにね。どこも責任とりたくない」と認めると、ジェイソンは「IT社会は早いもの勝ちなのに。数か月経ってしまうと技術も全く変わってくるんですよ」と不満を表した。
「1億もらってるのに何で芸人やってんの?」に動揺
これには、同じくアメリカ人のパトリック・ハーランが「『お持ち帰りさせていただきます』で終わっちゃうのは、アメリカ人は解せないですよ」と同意し、「交渉の現場に判断力・実行力のない人が来ても意味がない。失敗したら? クビです!」と言い切った。
ケビン・クローンは「グローバル化、スピード化している時代に、責任もとれない人は課長や社長であるべきじゃない」とまくし立て、「日本人は他人の意志で行動する」と指摘。
女性にも問題があるとして、ママ友を例に挙げ「『今夜飲みに行こう』と誘われたら、欧米や他の国では自分で行く行かないを即答する。日本人は『どうするどうする?』と聞きまわる。そのメンタリティが子どもに伝染して日本社会を作っている」と持論を展開した。
ではそんなに嫌な国で、なぜビジネスをしているのか。周囲から尋ねられたジェイソンは「いや、好きですよ日本。嫌いならここにいない」と動揺。さらにケビンが「1億もらってるのに何で芸人やってんの?」と続けると、ジェイソンは一瞬固まり慌てた様子で、「芸人は楽しいからやってるの! 何が悪いの! Why!?」と絶叫した。
そこに黒田が「芸人なんて楽しいことないで。バックボーンに役員やってるという安心感があるからや」と指摘すると、返す言葉がなかったようで急に元気がなくなり「メンタル弱いな」と笑われていた。同じジャパニーズでも大阪人の厳しいツッコミに、東京とは違うノリを感じ取ったようだ。(ライター:okei)
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