技術職の20代女性には、こんな辞めたくなる瞬間があった。
「上司の机に作成した資料を置いておいたら、デスクで作業していたときに頭に資料を投げられた。上司に意見を言おうとしたが、『お前偉そうだな?』と人の話に一切耳を傾けない」
パワハラやモラハラを発動する張本人を指導できない会社もある。技術職の30代男性が勤務する会社では、問題のある人物がなぜか高い評価を受けて働き続けているという。
「パワハラを繰り返して3人鬱病にしたうえに、期待されていた新入社員を退職に追い込んだ人間に対して、会社は事実を知っているのに黙認した。さらに人事評価も(その人に)一番良い評価をつけている」
本来ならば辞めさせられる恐れもあるその人物だが……。
「人(人手)がいないこと、(その人が)すぐにごねるから面倒という腫れ物扱いで、本人は優遇されている。空出張を繰り返している事実を突きつけたのに、『それだけではコンプライアンス違反とは言い切れない』と言われ、指導すると言っていたが、指導した気配がない。まじめに働いている方がバカらしく思えた」
職場でうつ病に「このまま会社にいたら殺される」
職場のパワハラやモラハラに耐えられず退職したという人も。
「パワハラ、モラハラがあり、うつ病が再発して退職しようとしたら、『異動』という引き留めに合い、退職を取りやめた。しかし3か月ぐらいしたら元の部署に再度異動の話が出て、『このままこの会社にいたら殺される』と思って退職した」(50代男性/技術職)
うつ病になった部署にUターンでは身が持たない。命を削ってまでブラック企業にしがみつく必要はないだろう。