三重県に住む40代後半の男性(年収600万円)は、自身の職種を「エンジニア(機械・電気・電子・半導体・制御)」としているが、いまの会社で図らずもさまざまな職種を経験してしまっている。
「設計職で契約入社したはずなのに、入社の前日に営業に配属になるからと言われました。その3か月後、人員不足とのことで設計へ異動」
設計知識のある営業は貴重な存在だが、辞令が入社前日とは急すぎる。その後にやはり設計に配属し直され戸惑ったに違いない。ところが、男性には再び異動命令が下る。
「その6か月後、加工部署の欠員補填で加工の仕事をしています。辞令は降りず未だに設計職のままです。1年間で転属3回で馴染めるどころか次に何処へ飛ばされるのか分からないので落ち着きません」
と男性は嘆いた。任せれば何でもこなせる人材と思われているのかもしれないが、穴埋め要因でこんなに部署も職種も変わっては、会社に貢献する気持ちも失いそうだ。