30代男性(教育・保育・その他)は、高校生の時に在庫管理のアルバイトを始め、「3か月でオーダーと在庫の数合わせ。半年で在庫を全部合わせて管理開始」と、職場で頭角をあらわした。
「その後、ほかのポジションの在庫管理も任されたが、同じポジションの人が仕事をしなくなり、仕事中に筋トレをしはじめる人もいて抗議しても対応なし」
その後、男性は高校卒業と同時にアルバイト先に正社員として就職することになった。工場長から「手取り18万出すから」と誘いがあったためだ。ところが
「3月に本社へ行き、正社員登用の条件を聞いたら基本給13万でした。新卒で仕事を探せる期間がなくなっていたので、仕方なく正社員になりましたが、その後すぐにストレスで過呼吸になり、倒れてドクターストップがかかりました」
この件で職場からは、
「一旦一身上の都合で退職して体調が戻ったら復帰して欲しい」
と言われた。つまり会社は傷病手当の出る休職扱いにはせず、さっさと「自己都合退職」で辞めさせたのだ。男性は
「その当時は保証等がある事も知らず一人で外出も難しい状態だったので一身上の都合と書き退職しました」
と悔しげに振り返った。「自己都合退職」は「会社都合退職」よりも失業保険の受給の時期が遅くなるなど、労働者にとっては不利になることが多い。もともと騙されて入社したようなものなのに、最後まで酷い扱いをするブラック企業だったのだ。