ある時、男性の職場に突然警察が来た事があった。「なんだ?」と思っていると、後輩が事務所に呼ばれ30分ほど聞き取りをされていたという。
帰ってきたあと話を聞くと、「昼休み中に車でコンビニに行き車内で居眠りをしてしまった際、目が覚めると昼休み終了間近だった」ことを明かされた。ここまではまだ理解できるが、後輩は
「慌てて車を発進した際に駐輪場にあった自転車数台にぶつけて倒し、さらにその上をタイヤで踏みつけて自転車を破損させて帰ってきた」
と、衝撃的な告白をした。もちろん自転車にぶつけたことには気付いていたものの、「無視して会社に戻ってきた」というのだ。
しかしその姿はばっちり防犯カメラに映っていたため、警察はナンバーから後輩を割り出したようだ。男性が、なぜ自転車を壊した事に気付いたのに無視したのかと聞くと
「あんな所に停めているのが悪い」
と訳のわからない返答が返ってきたという。「理解できなすぎて怖かったです」と語る男性。確かに後輩の言動からは底知れぬ恐怖を感じる。
「結局次の日に持ち主の家に謝罪に行って終わったそうですが、こいつはいつかもっと大きな事件を起こすな、と思いました」
と、男性は何か確信めいたものを感じたようだ。