「初日に行くと社長から『お給料は安いより高い方がいいよね?』と言われ『?』マークが頭に浮かび、とりあえず『あっ、はい、まぁ』みたいに答えたら、英語教材の販売でした」
事務の仕事をするはずが、なぜか怪しすぎる英語教材の営業販売をさせられる羽目になった女性。
「バブルの時代だったので、今のように個人情報とか言われていない時代でしたので、卒業アルバムの後ろのページの電話番号にかけるのです。だから卒業アルバムを提示すると1万円臨時収入がいただけるというものでした」
「英語教材も100万円近い金額で有名な出版会社の子会社と嘘をついて売るものでした」
卒業アルバムの情報を会社に売り渡すのがまだ法律違反ではなかった時代だが、大手企業の子会社を偽って売りつけるのは完全にアウトだろう。女性は
「1日だけ行って次の日には『私にはできません』と電話をして行かなかったです。どうやら事務員募集は電話アポ取りのことだったようです」
と、入社1日で仕事を辞退した。退職後の心境については「満足です。人を騙すのは考えものです」と、至極まっとうな意見で回答を締めくくっていた。