これもひとつのフレームワークなので、ぜひ覚えていただきたいのですが、何事も最初に広く浅い情報をインプットして全体感をつかみ、その後で狭く深い詳細情報を掴みに行く、が鉄則です。
先ほどの例の場合、とりあえず関係のありそうなマーケティングの本を探してみる、なんてのはNGなので、まずは今回の検討テーマを「広く浅く」という観点から一度、噛み砕いてみることにしましょう。
ステップ1:調査の対象を分類し、何について調べるべきか明確にする
今回のタスクである「初期仮説の検討に必要な情報を収集する」について、まずどんな領域のどんな情報を調べる必要があるのかを整理するとこんな感じになります。
A:クライアントである飲料メーカーや新商品の特徴や競合他社の情報
B:ターゲットであるZ世代の特性や消費行動に関する特徴
C:主要なマーケティングのチャネルや施策など
この3領域の情報が適切にインプットできると、本来のテーマである「とある飲料メーカーの新商品をZ世代をターゲットとして展開する際のマーケティング施策を考える」の検討を進めることができますね。
ステップ2:調べるべき情報を詳細化し、調べ方を検討する
その中で、例としてAについて粒度ごとに何をどのように調べていくかを考えてみましょう。クライアントについてだけでなく、競合他社の情報も調べておきたいですね。
粗い粒度(広く浅い)
調べるもの:飲料メーカー全体の市場規模や主要メーカーのシェア、クライアントの業界内での立ち位置
調べ方:業界地図や業界団体のサイト、業界紙、政府や民間調査期間の調査レポートなど
中程度の粒度
調べるもの:クライアントの直近の業績推移や過去の新商品の販売実績、顧客層
調べ方:クライアントのIR情報(統合報告書、アニュアルレポート)など
細かい粒度(狭く深い)
調べるもの:過去にクライアントが実施したマーケティング施策の内容やその成果
調べ方:過去のプロジェクト資料
ここまで明確にできたらあとは必要なソースにあたって具体的な情報を取りに行きましょう!
色んなシチュエーションで応用可能なやり方
という流れで、調査すべき対象(論点)を明確にして、「広く浅く」から「狭く深く」へ調査や検討のサブテーマを設定していく…というやり方は「なにか新しいことを調べないといけない」なんてことになったときをはじめ色んなところで応用できるので、コンサルに限らず幅広いビジネスパーソンにぜひ身につけていただきたいスキルですね! ぜひ試してみてください!
ちなみに、下記のnoteでも、「もし大手コンビニクライアントの案件に初めて入ることになったら…」というテーマで情報収集のコツを解説していますので、よろしければ合わせてお読みください!
【雑感】絶対覚えて!案件アサイン前情報収集の鉄板のやり方!
https://note.com/choconejito/n/n5e6ea3b0c620
ではまた次回!
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外資系うさぎのちょこさん
職業:プロの転職家、外資系渡り兎。現在は某グローバル総合系コンサルファームのシニアマネージャ。 コンサル業界ネタを中心に、若手ビジネスパーソン、就活生、転職活動中の各位向けの有益な情報を呟いたり有益なnoteを書いたりしています。フォローすると有益になれます。
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