「お前たちがくだらないから創業者様が眠ってらっしゃるのだ!」宗教じみた会社を退職した男性【後編】 | キャリコネニュース
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「お前たちがくだらないから創業者様が眠ってらっしゃるのだ!」宗教じみた会社を退職した男性【後編】

画像はイメージ

営業マンが魅力的でありさえすれば、自社商品やサービスを使ってもらえるものなのだろうか。引越し業者の営業職として働いていた30代前半の男性は、自身を「営業に向いていなかった」とする体験談を語ってくれた。

その企業は「業界ではかなりの大手」だったが、料金が高額のためネットで比較され営業は苦戦を強いられた。営業成績の悪い社員は懲罰のような研修に参加しなければならず、講師からは

「お前たちは情けない、なぜ売れないのか」
「やる気がないならすぐにやめてもらっていい」
「料金が高いから売れないのではなく、お前たちに魅力がないから売れないんだ」

と責め立てられたという。しかも、研修の内容は「営業マンとしての姿勢やテクニック」とは到底言えないものだった。(文:長田コウ)

「創業者とその妻、息子の名前と誕生日を漢字も間違えずに覚えさせる」

男性は、研修をこうも振り返る。

「(ネット上の)一括見積もりというものが普及していない時代しか知らない人たちには、現在の何社も相見積もりを取っている中で契約をしてもらうという苦労を知らないため、一方的に私たちが悪いということを、ずっと言われ続けました」

さんざん理不尽なことを言われた挙句、研修内容までもが不可解なものだったという。

「営業マンとしての姿勢やテクニックというものではなく創業年月や創業者とその妻、息子の名前と誕生日を漢字も間違えずに覚えさせる、支社は全国に何社あり、この支社は何県でしょう?など、到底1日受けても営業成績が上がるはずもない内容でした」

まだまだ、謎めいた研修は終わらない。それは、研修を見ていた創業者が「途中で居眠りをはじめ」たときだった。

「講師が『お前たちがくだらないから創業者様が眠ってらっしゃるのだ!』と訳の分からないことを言い出し、もはや宗教だと感じ、退職を決意しました」

最後には、後悔の色一つない現在の気持ちを言葉に綴った。

「自分でも馬鹿らしくなりますし、本当にやめてよかったと思います」

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