理不尽な要求をするクレーマーにもっとも苦しめられているのは、直に接する店員たちだろう。大阪府の50代前半の女性(サービス・販売・外食)はドラッグストアでレジの仕事をしている。その前はスーパーのレジ、他にも数多くの接客業に携わってきたそうだ。
「毎日のように繰り返される理不尽と言われのない人格否定。現場責任者、上席は盾になってくれるどころか他人事、知らん顔の現実」
と赤裸々に綴る。
「ありえない値引き品の返品なんて日常茶飯事」
女性は理不尽な客に出くわすたび、「メモに書き殴って気を沈めています」と明かす。それほど数多くのクレーマーに遭遇しているということだろう。しかし現場責任者は間に入ったとしても、店員の話や気持ちに耳を傾けず、理不尽な主張をするレーマーの言うなりで、その場を鎮めるだけなのだそう。
「店員側に落ち度を見つけ謝らせる。『こうしてれば怒らなかったんじゃないか、あなたの配慮が足りなかったからではないか』など。それはそれ、これはこれ。そういうレベルはもうとっくに通り越してる」
と、店員を守ろうとしない上司に憤る女性。頭を下げればクレーマーは図に乗る一方で、
「味を占めたクレーマーはまたやってきて意味不明にキレ散らかす。ありえない値引き品の返品なんて日常茶飯事。名札をガン見され『◯◯さんて言うのね』と暗に本社にクレーム言うぞの余韻を残して帰る」
こうした客の「9割9分は老人」で「“お客様は神様”世代」なのだとか。しかも悪いことに、店員たちが言いなりになるからクレーマーにとって居心地の良い店になっているそうで、「普通の人が居心地悪くて来なくなる」とこぼす。
「対処療法でしかありませんが、現場で罵詈雑言に耐えるしかない当該店員をフォローし、救うような上司、職場が増えれば良いなと思います」
他にも、「ハラスメントには毅然と対応する」「媚びない姿勢、そういうところから企業は始めるべきだ」と綴った。
「スーツを着た本部の人間の綺麗事で店舗は成り立ちません。私たちのような末端の、弱い立場の人間の果てしない我慢の上に店舗運営や集客が成り立ってること、改めて伝えて欲しいです」
切実な思いを訴えた女性。これから労働人口は減る一方だ。店が開いているのは当たり前ではないということを客である私たち一人一人が意識し、そこで働く人を尊重する気持ちを持つことが必要ではないだろうか。
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