ただ、新入社員の髪型が気になったとしても指摘までいくことは少ないようだ。94.1%の人が「注意をしたことがない」と回答した。
一方で、5.9%の「注意をしたことがある」と回答した人に職業を聞いた。すると、1位は「サービス業」(23.3%)、2位は「メーカー/製造業」(16.3%)だった。特にサービス業は一般客と接する業種のため、より清潔感を重視するからこそ注意をする機会もありそうだ。
3位は同率で「インフラ」、「商社」、「百貨店/小売」、「公務員」、「医療/福祉」となっている。一方でマスコミは、注意をしたことがある人が1人もいなかったことから、髪型に関する自由度が高いようだ。
次に、「新入社員の頃、髪型で注意を受けたことがありますか?」と聞いたところ、92.7%の人が「注意を受けたことがない」と回答した。「注意を受けたことがある」と回答した7.3%の人の職業内訳は、「サービス業」が24.5%、「メーカー/製造業」が13.2%、「商社」が9.4%だった。
注意を受けた具体的なエピソードとしては、「髪が長かった」「襟足や耳周りが長かった」という内容がもっとも多い。特に、襟足や耳周りの髪が長いと清潔感が損なわれてしまうため、ビジネスでは嫌がられるのだろう。そのほかには「髪色が明るかった」という回答もある。
30〜60代以上の人たちが新入社員だったときと比べて、今の新入社員は「許されるレベルが変わったな」と思うことがあるようだ。47%の人が「変わった」と回答していた。次のような意見が上がった。
「個人のパーソナリティに関する規制は極端に少なくなった気がする。髪型、服装、化粧の有無など」
「いい意味で個性的、悪く言えばぶっ飛んだ感じの髪型の人も見受けられる」
「男性の長髪がOKになったと思う」
「昔と違って、おしゃれで、美容を意識している男性が増えた」
また、採用の段階から変わったという意見も見られた。
「入社して云々というより採用の段階で社風に合った人物の採用をしていると思う。そもそも採用担当が団塊世代ではないので世の中のルールが変わり、見る目も違う」
今の30、40代は団塊世代に採用され、なかには髪型や服装を厳しく指導された経験がある人もいるかもしれない。しかし多くの場合、団塊世代と一緒に働いた期間はさほど長くないため、影響をあまり受けていない。そうした世代が採用する側に増えてきたため、髪型に限らず基準がゆるくなるのは必然だと言えそうだ。
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