このとき男性は、確かに以前朝礼でこの社長が「オレはこの会社に入って25年、この間初めて有給休暇を取得した」と言っていたことを思い出した。
「このままだと何かあっても休暇はもらえない」
と覚悟したそう。しかし、有給休暇は労働者の権利であるはずだ。それ以降も理不尽な扱いは続いた。
「残業時間は月50時間くらいあったのに、『基本給を上げた』ことを理由に月10時間までしか支払われず、最終的に心を病んで会社を辞めました」
「私の同期もその後次々離職した、とのことを噂で聞きました」
と、耐えられなかった社員は男性だけではなかったようだ。30年前に比べたら、今はまだ働きやすくなったほうだと思うが、有給休暇が取りにくい会社はまだある様子。しかし今も昔も、社員を大切にできない会社に優秀な人材は残らないだろう。
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