若いときは怖いもの知らずで、自分より立場が上の相手に言い返したことがある人はいるだろう。しかし年齢を重ねるにつれ、言い返せなくなるものかもしれない。
「直の上司ではなく役員にキレた」というのは、東京都の20代後半の女性(事務・管理/年収250万円)だ。職場は同族経営の小さな会社で、
「未だにお茶汲みや朝早く来て掃除は女の仕事にやらせる典型的な時代錯誤会社」
と批判した。(文:長田コウ)
「存在ごと思いっきり無視」してたら…
女性がキレた役員とは、「名ばかり役員である社長の息子」。基本、座っているだけのようで、
「営業さんが貰ったいただきものに勝手に手を付けるわ、食べたゴミも片さないような人」
なのだとか。そのため女性は「人間としても尊敬できなかった」といい、「存在ごと思いっきり無視」するという大胆な行動に出たそう。そんなある日、女性は「直の上司からのアドバイスでとある資格を取得」した。すると件の役員が珍しく「お祝いに直上司も混ぜてお祝い会でもしよう」と言い出した。女性は素直に嬉しく思っただろう。しかし……
「関係ない営業事務の方や経理の方や管理の仕事をしている方まで呼んで、結局別の方の歓迎会に変えられてしまいました」
怒りを覚えたであろう女性は直属の上司にこの旨を話し、会を欠席した。後日、役員からお詫びのLINEが届いたが、「謝罪にもなっていない」と感じた女性。そのときの心境をこう振り返る。
「『すまん。悪気はなかった。ごめん』という文言を見た瞬間に私はブチギレ。LINEで『悪気がなかったら人の気持ちを踏みにじっていいんですね。したことが理解できるまで話しかけてくるな。話したかったら直上司を通せ』と送り未だに無視しています」
女性に強気で出られ、役員は気まずくなったのだろう。それ以降、「話しかけることもなくデスクの奥」にいるそう。この役員には日頃から反省すべきところがいくつもあるようで、女性の気持ちは理解できるが、LINEでの発言は社会人としてふさわしいものだったのか、疑問に思う。