商品企画をしていた課長は50代で、「某超大手家電メーカー出身」だった。だが「自分の仕事を奪われたくないタイプ」で、社長の前では猫をかぶって温和な雰囲気だが「裏では私に激しい嫉妬にまみれる」という、表裏のある人物だった。
「とにかく私の性格や行動、経歴、社長のオキニなことが気に入らず、私に絶対に仕事を渡さなかった」
社長も「商品開発をまずは覚えて欲しく、仕事をくれなかった」ため「やれる仕事がゼロ」になってしまった女性。どうやらハズレの上司を引いてしまったようだ。
職場では派遣社員に対するいじめや、ある営業社員は、女性社員にセクハラをしていたうえに「あいつはお酌しねぇアバズレだ」「オレが呼んだ飯会に女は全員来い。かしづけ」と暴言を吐くこともあった。それに対し社長は注意するどころか、自身も「飲み会でコールを要求」しており、
「男性社員は全員一気飲みを強要されるアルハラ会社なことが判明」
したと女性は振り返る。
適応障害で退職→再就職先もブラックで「会社ガチャのドブ引きすぎ」と友人に言われる
ハラスメントが常態化している会社で、そのツケは社員に回ってくるのが理不尽なところである。
「デザイナーとマーケターはそんな会社に辟易し、 社長や開発の都合や事情を無視したデザインを出し、マーケターは製作スケジュールを無視した要求」
をしてきて、そのシワ寄せが女性に来たようだ。3か月ほど経つ頃には劣悪な労働環境に耐えられず適応障害になり、診断結果をもらうと即退職した。
退職すると適応障害は治ったという。ストレスの原因が無くなり回復した女性は再就職を決意する。しかし「その後の会社もほぼ同じ環境の会社でした」と明かす。
「友人たちから『会社ガチャのドブ引きすぎ』と言われています。ドブガチャ引きすぎて、キャリアも人生も消滅しました。おじさんたちのおかげです」
ブラック企業のヤバさを身をもって知っているため、現在は「ヤバイ時すぐ辞められる派遣社員としてキャリアを捨てて仕方なくダラダラ働いています」と半ばあきらめ気味だが、元々は企画開発職に携わっていたため
「自慢じゃないですが派遣としては能力が高すぎて『なんかコイツ、子育て派遣とかじゃねーな?』ってすぐバレて正社員登用交渉されます」
と、会社側からスカウトが来るそうだ。しかし、そうした交渉も全て断っており、
「新卒がすぐ辞めるから『最近の若者は我慢が足りない』だの『やってみなくちゃわからない』だの報道されていますが、 私からすれば、オッサンたちに搾取される前に辞める方が健全な人生を歩めると思います」
と自身の考えをつづる女性。転職が当たり前になった昨今、ブラック企業からはますます人がいなくなるだろう。
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