箸の持ち方など食事のマナーは「育ちが知れる」と言われネット上で物議を醸すことがある。では、「配膳の位置」ではどうだろう。
お悩み解決掲示板に6月、「ご飯は左って今じゃ一般的じゃないんですか?」と問うスレッドがあり注目を集めた。スレ主は夫に配膳を頼むと「ご飯と汁物の位置が左右こだわり無くバラバラ」と不満げだ。
その都度「ご飯は左だよ~」と指摘していると、ついに反論されてしまった。
「先日『しつこい、どっちでもいいでしょ』と言われました」
「0才の子どももおり、しつけのために知っておいた方がよいと言うと、『そんなことよりもっと必要な教養があるでしょ』と」
夫のほうが学歴もあるため、それ以上は何も言えなかったという。スレ主は親から「ご飯は左!」とうるさく言われ、それが普通だと思っていたそうだ。(文:篠原みつき)
「ご飯は左は常識ですね。どっちでもいいなんてないと思います」
ただ、お茶碗が右になっている漫画を見かけ自信が揺らいだようで、「もしかして私がおかしいのか?」と思い質問したと書いていた。確かに、飲食店で定食を頼めばご飯はたいてい左側だ。といっても、汚い食べ方をするといったマナー云々の話とは違い、なかなか微妙な問題ではないだろうか。
この疑問に対しては40以上のさまざまな意見が上がった。多いのは、「ご飯は左側」が当たり前という声だ。
「ご飯は左は常識ですね。どっちでもいいなんてないと思います」
「和食のマナーで右が汁物、左がご飯って決まっているんですよね」
なかには、「堂々と気にしないと言える人はマナーのない家庭で育った印象しか持ちませんね」と厳しめのコメントもチラホラ。知らないで恥をかくのは自分だけでなく、
「うちの妻もそれを全然気にしない人で、毎回、なぜか母(姑)の膳だけ逆に配置する。(※悪気なし。本当にたまたま。)母はなにも言わなかったけど、確実に不快にさせてたな」
というエピソードもあった。やはり一応は知識としておさえておくのは悪くなさそうだ。
ご飯が手前左なのには合理的な理由が
ちなみに農林水産省の食育資料では、和食の正しい配膳は「手前の左にごはん」と明記されている。
「和食の器の正しい並べ方は、向かって、手前の左にごはん、手前の右に汁物、右奥に焼き魚などの主菜、左奥に 煮物などの副菜、真ん中に漬物やお浸しなどの副菜。」
その理由について「(主食は)左手で持つ時間が 一番長いので、 左手に一番近い位置」と説明。合理的な理由でそうなっているとしている。
しかしその一方で、「えー、どっちでもいいよ。めんどくさ」「マジでどうでもいい」という声もあり、そこまでこだわるほどのことでは無いとする意見も複数あがっている。
「各々食べやすいように好きな位置に置けばええわ」
「別に他人に迷惑かける訳じゃあるまいし。こんな妻じゃなくてよかった~笑」
スレッドには、夫婦仲がギスギスするよりは、柔軟に考えて「子どもにだけは正しい配膳を教えておけば」という意見も目立ち、確かにその辺が落としどころだろう。トピ主も多くの意見にお礼しつつ、「我が家では私と、子どもは左派で育てたいと思います!」と表明していた。