この男性客は薬剤師の説明を聞こうとせず、
「命に関わる薬が1シートも足りないとは、どういうことや!と、喚き散らすばかり」
だったと女性は振り返る。防犯カメラの映像を見れば薬を渡したときの状況が確認できるが、スタッフ自身が映像を見られないため、その場は「足りなかったんですね、すみません。防カメで他に入れ忘れてないか確認しますね」と男性客をなだめるしかなかった。
問題の薬は1か月前に処方されたもので、防犯カメラにギリギリ残っているかどうかという状況だった。薬剤師や女性たちスタッフが気を揉むさまが目に浮かぶようだ。一方で男性客はそんなこともつゆ知らず、「さっさとせー!」とブチ切れる始末だった。
結局、防犯カメラの映像は残っていた。確認すると、間違いなく処方箋通り処方し、男性客に渡していたことがわかった。1シート足らないというのは男性客の勘違いだったようだ。
「その旨やんわりとお伝えしましたが、『ほなお前はワシが嘘ついてる言うんか!』とさらに切れ倒し、結果小一時間吠えまくって、『こんないい加減な薬局は二度と来ない!』と帰って行かれました」
と結末を明かした女性。またクレーマーはこの男性客に限ったことではなく、「1日最低1人はこういうクレーマーが来られるので、もはやネタ祭り状態です」とも皮肉った。
クレーマーは論外だが、そうでなくても接客業は人手不足が深刻だ。客の一人一人が「お客様は神様」という意識を変えなければならないときが来ているだろう。
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