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「すご腕社労士」新聞・テレビも取り上げる 識者は「ブラック士業」が出現する背景を指摘

法律の知識を踏まえて中小企業に助言を行う立場の社会保険労務士が、会社からの相談に答える形で「社員をうつ病に罹患させて退職する方法」をブログで指南していた問題は、ネットユーザーの猛批判から新聞、テレビの報道に広がっている。

12月19日の毎日新聞は、日本労働弁護団や全国過労死を考える家族の会など6団体が、厚生労働省に監督責任を果たすよう求めたと報道。過労死家族の会メンバーの「ブログの内容は殺人を勧めるようなもの」いうコメントを掲載した。

社労士会の聞き取りに本人は「表現の自由」と主張するが

ブラック企業を支えて儲けるブラック社労士

ブラック企業を支えて儲けるブラック社労士

同日の朝日新聞では、この社労士が「ふざけるな!」といった内容のメールを数件受け取り、「怖くなった」とブログを削除したと紹介。愛知県社労士会が監察綱紀委員会を開いて社労士に聞き取りをしたところ、「表現の自由」の範囲内と主張したことなどを紹介している。

この問題については、「ブラック企業」(文春新書)の著者である今野晴貴氏も、18日に「ブログ炎上で露わになった『ブラック士業』の実態」というコラムをYahoo!個人に寄稿。社員の自殺まで想定してパワハラを推奨している点で「悪質性が極めて高い」と断ずる。

また、このような社労士が出現する背景として、士業の数が急速に増加していることを指摘。生き残りをかけて、違法な労務管理の技術を経営者に手ほどきしてブラック企業を支える「ブラック士業」が現れており、彼らの目的は、

「ブラック企業と労働者の間の紛争を一つのビジネスチャンスとして考えているだけ」

と痛烈に批判している。

テレビがコメント紹介「筆が滑ってしまってご心配かけた」

さらにこの話題はテレビのワイドショーにも広がり、21日の「直撃LIVE グッディ!」(フジテレビ)のほか、22日朝の「スッキリ!!」(日本テレビ)でも取り上げられた。番組では社労士のブログについて、「企業に求められるモラルとは程遠い、信じられないノウハウが書き込まれていた」と紹介した。

司会の加藤浩次氏はブログのQ&Aについて、「聞く方も聞く方だが、答える方も答える方」と怒りをあらわにし、東大教授のロバート・キャンベル氏は「国家資格である社労士は、社会から大きな付託を与えられている」としながら、この社労士はその意識がぜんぜん足りていないと呆れた。

また番組では、この社労士の釈明として「筆が滑ってしまってみなさんにご心配をかけ大変申し訳ない」というコメントを紹介した。しかし「うつ病」についての手口が書かれた記事は、このブログの40回目。過去にも同様の書き込みがあったこともあり、ネットには、

「継続は力なり。酔っ払ってつい筆が滑ったというレベルではない。心の底からそう思っての発言なのは言うまでもないわな」

と疑う視聴者の書き込みも見られた。

あわせてよみたい:すご腕社労士、ストレスチェック制度は「うつ病社員のあぶり出しに使え」

 

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