その日のランチタイムは、待っている客が10組も出るほど忙しかった。いつもなら全体に気を配っている上司だが、その時は見当たらなかった。休憩時間や急用でいなくなった、というわけでないことは分かっていた。
「バイト頭を中心に、いっぱいいっぱいの2時間が過ぎました。途中、大切なお得意様がいらしたので、バイト頭の判断で他店舗にいたソムリエさんを呼んで、応対してもらいました」
ようやく最後の客に料理を提供し、「汗や冷や汗でベタベタになったみんなの顔」を見ながら、ホッと一息つくと、信じられない光景があったのだ。
「上司が涼しい顔でレジに入っているのです。『え?いつの間に?』そんな事が3回ありました。どうやら彼は、パニックを起こすような場面では、すぐ逃走する悪癖があるようでした」
上司は応援に来たソムリエからも問い詰められたようだが、なんと答えたかは女性も知らないそう。こうした状況が本部にも共有されていたのか、やがて上司は飛ばされてしまった。
「それから3か月後、上司は雪が積もるような遠隔地の、暇な店舗に異動になりました。誰も別れを惜しむ人はおらず、因果応報とはこのことか、とスッキリしました」
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