ワークライフバランスを整える意識が高まる中、生活の充実をとことん突き詰めた女性がいる。現在40代で外資系企業に勤め、年収は850万円だという。
「フルリモートの部署」に所属しているというが、その職種と年収からは想像もつかない働き方をしていた。(文:湊真智人)
「仕事よりも犬を優先しています」
女性の一日の仕事スケジュールを見てみよう。
「朝は犬の散歩一時間、そのあと筋トレなどを1時間、一回シャワーを浴びて昼食。昼過ぎからメール返信、プロジェクトの進捗確認、会議(日による)に出席します。15-16時ぐらいに2回目の犬の散歩をしてその後夕方にまた少し仕事をして基本は終わりです」
午前中はプライベートに費やし、仕事を始めるのは昼から。残業もない様子だ。つまり女性は必要最低限の仕事のみをこなす「静かな退職者」であるという。
きっかけは「4年前のコロナ」期間にあった。会社がフルリモートに移行する一方で、女性は犬を飼い始めた。その後、犬が生活の中心になっていった。
「仕事よりも犬を優先しています。コアタイムは存在していないので24時間のなかで都合のいい時間をかいつまんで仕事をするスタイル。なので、犬とプライベート最優先で空いた時間に仕事をする、という状況になりました」
また、別のきっかけもあった。同じくコロナ禍に、「会社が他の国の部署単位でのリストラを実行していた」という。それを目の当たりにした女性は、「出世を目指して頑張る」ことに興味を失ってしまった。
こうして「静かな退職」を実践することになった女性。現在の生活には満足しているようで、心境をこう書いている。
「ちなみに現在の年棒に不満はありません。今の私は幸せな静かな退職者だと思います」
自分の仕事に納得した上で気持ちよく働けているなら、何よりだ。
※キャリコネニュースでは「必要最低限しか仕事しない『静かな退職』実践中の人」をテーマに投稿を募集中です。回答はこちらから https://questant.jp/q/UWFMPSAI