プライドが高過ぎて自分の間違いを頑として認めないクレーマーは厄介だ。投稿を寄せた50代男性は、銀行に勤めている。そこで20年以上前にあった出来事を振り返った。(文:長田コウ)
「ある支払いにおいて、銀行口座から振替ができない、いわゆる『口座不能』がでました。数日後その方から電話があり、上司を出せと言われ私が対応しました」
「大学名も言えないなんて、どうせお前たちは高卒だろう」
男性が電話を代わるや否や、第一声は「お前はどこの大学を出てるんだ」だった。そして、「自分は一流の国立大学を出て、No.1の都市銀行に勤めていた。今は独立して事業をしている」と自慢話が始まったのだ。学歴マウントをして満足したのか、続いてクレームを飛ばしてきた。
「銀行に残高があるのに振替できなかったので、自分の履歴に傷がついた、どう責任を取るんだ!」
と大騒ぎされた。しかも電話では怒りが収まらなかったのか、その後すぐに店舗にやって来たという。対応のため「彼が提出した申請書類を探し確認」したところ、ある事実が発覚したのだ。
「口座名義は合っているものの彼の提示したキャッシュカードとは口座番号が違うではないですか。なんと母親の口座番号を間違えて記載していたため、当然ですが口座(振替)不能となっていました」
しっかりと確認して得られた事実なのだから間違いはないはずだ。にもかかわらず、男性客のプライドが許さなかったのだろう。理不尽な主張をしてきたという。
「『誤記載を誘発するような書式を使うお前たちが悪い。俺が間違えるはずがない。銀行の履歴に傷がついた、どうしてくれるんだ』と収まりがつきません。社長名で謝罪文を持ってこいとこれまた大騒ぎ」
今日までの行員人生で何万人という客の対応をしてきたものの、後にも先にも「誤記載を弊社の責任に転嫁されたことはありません」と呆れたように振り返る。明らかに男性客の言い分がおかしいが、最後まで怒りは収まらなかったようだ。
「最後は、『大学名も言えないなんて、どうせお前たちは高卒だろう』と捨て台詞を吐いて帰っていきました」
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