上司の指示通りに動くのが大好き! 「人の上に立ちたくない」公務員の願いは叶うのか?
そんな相談者さんの仕事に対するスタンスは、「出世」ではなく「生活に必要なお金を得る」ということ。「自分の自由がなくなる出世なんてまっぴらごめん」と思っていますが、時折そんな自分の考えがおかしいのではと葛藤することも。そこで、こんな質問してみました。
「他人の指示通り動く方が楽だし、生活上の支障がなければ出世したくても構わないと思うことは間違っているのでしょうか?」
この相談に対して、「考え方は人それぞれなので、貴方自身がそれでいいと思うなら、別に構わない」という回答がありました。
「人の上に立ってやりがいを感じる人もいるでしょうし、上に立つのはどうも苦手という人もいて当然です。そして意外と、右腕的存在で実力が発揮できるという貴重な存在でもあります。貴方がいて、上が成り立つという事もあるのですから、今の位置で頑張れば良いと思います」(jzajzaさん)
さらには回答者さんの考えは「間違ってなんかいない」として、「私はかえって出世のためには何でもするような人の方が苦手です。というより軽蔑します」(ピロタンさん)とまでいう人もいました。
こういった回答と同様に、最近は出世欲のない若者が増えているというアンケート結果もあります。「出世ではなく生活費のために働く」というスタンスは、いまや特別珍しくはないのかもしれません。
自然と給料が上がる公務員に、その姿勢は許される?
その一方で、相談者さんのスタンスを批判する声もあります。
「自分のやる仕事の範囲内は仕事なので当たり前の事です。一般企業なら、会社の貢献の為に頑張って、若い人を育てるのが普通です。貴方がやってる仕事はアルバイトと同じですね」(白水2015さん)
特に日本の公務員やサラリーマンは、年齢に応じて給料が自然と上がっていきます。それは結婚や子育てといったモデル家庭を前提として、家族を養うためにお金が必要なので「生活給」的な意味合いで上がっていくのでしょう。
それに応じて年長者の役割も変わり、より難易度の高い組織のマネジメントが求められます。別の高い専門性が求められることもあるでしょう。それを拒否して「一生ヒラがいい」と主張する人は、給料に見合った役割を放棄することになります。
「給料なんてずっと同じでいいから」といっても、組織は人材育成の観点から、難易度の低い仕事は若い人にやってもらいたいもの。体力が衰えた年長者は、生産性で若者に負けてしまうかも……。そうなれば組織のお荷物になってしまいます。
「真っ先にリストラされる」「天下り先がなくなる」リスクも
ある回答者からは、出世を目指さない場合、「出世して置かれる環境が変わることによる成長が望めない」「真っ先にリストラされる」「天下り先がなくなる」「後輩が上司になる恐れも」「配偶者や家族の理解が得られるか?」といったリスクを指摘しています。
いくら出世欲がないとはいえ、組織がそれを許さない。貢献しない人材は、組織からも軽んじられます。とはいえ民間企業のサラリーマンとは異なり、滅多なことでは免職にならない公務員。その点、相談者さんは高を括っているのかもしれませんね。(ライター:Makiko.N)
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