「保護者の反対で内定辞退された」上場企業の2割に 2015年卒の就活戦線
就活の「売り手市場」ぶりが調査に現れている。マイナビが実施した「2015年卒企業新卒内定状況調査」によると、今年8月時点での企業の「採用充足度」は83.0%と、過去10年間で最低となった。
調査には2195社が回答。業種別では小売(75.8%)、サービス・インフラ(76.4%)、建設(77.4%)で充足率が8割を切っている。
「選考途中」「内々定後」辞退増の上場企業が過半数
全体としては、前年度比14.3%の採用数増を目指して募集を行ったものの、調査時点での内定者数は前年度入社実績数にも届かない状況だ。
採用活動が「前年より厳しかった」と回答した企業は、対前年度比17.0ポイント増の53.2%と半数を超え、「前年並みに厳しかった」を加えると91.0%にのぼった。
厳しかった理由として「母集団の確保」をあげた会社が63.0%と最も高く、次いで「辞退の増加」が45.6%となった。「辞退の増加」は、上場企業では55.8%と更に高い割合を占めた。
「選考途中」や「内々定後」の辞退率が前年より高かった企業は、ともに34%前後と昨年度より高い水準に。ここ1年の間で「保護者の反対で内定を辞退された」ことのある上場企業も20.8%にのぼるという。
また、「保護者から採用担当者に電話があった」経験のある企業は全体で7.6%、上場企業では11.5%に。業種別では「官公庁・公社・団体」(31.9%)や「金融」(20.8%)で高い割合を示している。「内定式や入社式に参加した保護者がいた」上場企業も0.9%あった。
学生の企業選びに、親の影響が強まっているということだろうか。このような傾向を受けて、採用担当者から保護者宛に「手紙」や「自社紹介資料」を郵送した企業は約1割(9.9%)あったという。
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