就活生が「ここは辞退せなあかん」と思った面接 「怒鳴り声が飛び交うけど大丈夫?」「辞退したらてめぇしばくぞ」
毎年、大勢の未来ある若者が就職活動に精を出す。なかなか就職先が決まらず、何十社も回る人もあるだろう。企業には色々と個性があるものだけど、願わくばその個性は、良い方向で目立って欲しいもの。
しかし残念なことに、面接で就活生がドン引きするような会社もあるようだ。(文:松本ミゾレ)
社長の息子「君達はそんなんだから内定貰えないんだよ」
匿名掲示板「2ちゃんねる」に、先日こんなスレッドが立った。「就活中の面接で『あ、ここは辞退せなあかん』と思った会社」と題されたこのスレに、かつて就職活動を経験した人々の、様々な声が寄せられている。今回はその中で、印象的なものを引用して紹介してみたい。
「面接会場に案内される最中に面接官が作業中の社員に怒鳴り散らしたりしたとき」
「『怒鳴り声などが飛び交うけど大丈夫ですか?』って質問されたとき」
「『君達はそんなんだから内定貰えないんだよ』って中小企業の社長の息子に言われたとき」
「女性の知り合いが、某官庁で『セクハラありますけど耐えられますか』って聞かれた」
頭が痛くなるような話ばかりである。全部ムカつくんだけど、個人的には中小企業の社長の息子に面接されるというのが、一番屈辱的に思えた。
就職活動の時期になると、毎年のようにネット上で圧迫面接という言葉も聞く。2ちゃんねるにも圧迫面接を受け、「辞退したらてめぇしばくぞって言われてひぇってなったで」という書き込みがあった。
高圧的な態度で面接し、就活生のストレスチェックをしているつもりなのかもしれないけど、これから会社を支えるために面接を受けている若者に対して、よくもそんな失礼な真似ができたものだ。
圧迫面接に屈して、それでも入社してくる人材なんて、圧力に弱い、自分がないだけの人間ばかりで、主体性が潰されているから全く役に立たない可能性の方が高いのに。
この手の面接は、効率的でもなんでもない面接方式で、多くの優秀な就活生を自分たちで排除しているだけのように思える。それで本当に優秀な人材がゴロゴロ集まるとでも思っているのだろうか?
ひどい面接をする企業は、ネットに晒されるリスクを覚悟できているのか?
ところで、巷にはブラック企業と呼ばれる会社がいくつかある。有名どころで言えばワタミなどがあるが、「ブラック企業ランキング」などと検索すればすぐに分かるだろう。こうした企業の中には、社員がネット上で内情を暴露し炎上したところもある。
同じようなことは、面接で就活生に無礼な対応をした企業にだって言えるはずだ。ひどい会社はいずれ2ちゃんねるやツイッターで叩かれてしまうのだ。実際そういうタレコミ情報は何度も目にしたことがあるし、今では企業名を検索して、ついでに「面接 口コミ」などと調べれば簡単に分かる。
しかも、一度ネットに流出した情報はなかなか消えない。一度の圧迫面接によって、その後何年も企業のイメージを大いに損なう結果になってしまうのだ。
圧迫面接をして、それで従順で優秀な人材が集まると思っている企業は、よくよく自分たちの行いを見直すべきである。そして冷静に、自分たちの企業の評判を、ネットで検索してみることだ。匿名の声の中にこそ、自分たちがどう思われているのかについての答えが隠されている。
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