面接で「将棋の駒にたとえると?」と聞かれたらなんと答える? 「歩以外全部不正解」「金です 僕に裏はありません」
就職や転職で面接に行くと、面接担当者から変な質問をされることがある。求職者としては、事前に志望動機などの回答を準備しているのは普通だろうが、思いもよらない質問をされると回答に困ってしまう。
2ちゃんねるには3月7日、「面接官『あなたは将棋の駒に例えると何ですか?理由も併せてお答えください』」というスレッドが立った。スレ主は答えられなかったようで、
「なんて言えばよかったんや……」
と嘆いている。
上司としては「歩がほしいンゴおおおおお!」なのか
スレッドには様々な回答が寄せられているが、多かったのが「歩」という回答だ。前に1マスしか進めない地味な駒ではあるが、成った時には「金」になる。「成金ンゴ 御社に入社して人生逆転してやるンゴ」という前向きな回答があったが、ほとんどは
「歩です!!企業様のためには自分が犠牲になったりクビになれる精神で働かせていただきだいです!!これ奴隷体質日本で言えたら内定確実」
「歩です 死んでも誰も困らないからです」
といった悲壮感漂う回答だった。中には、「歩以外全部不正解」と言い切る人もいた。長時間労働やパワハラなど劣悪な労働環境に苦しむ世相を反映しているのだろうか。
また「角行」や「飛車」の大駒を挙げる人もいる。斜めや縦横を自由に動かせる便利な駒で、有能な社員という印象は与える。これに対して、面接官としては欲しい人材だが、上司の立場とすれば、
「歩がほしいンゴおおおおお!奴隷がほしいンゴおおおおお!俺より優秀なやつはいらンゴおおおおおお!」
と思うのではないか、という皮肉を書く人もいた。
「金です 僕に裏はありません」「王です 僕を取られるとあなたの会社は負けです」
暗い回答ばかりではない。読んでいて思わずうなづくようなものもある。たとえば、
「金です 僕に裏はありません」
たしかに、「金将」の駒には裏がなく、成ることができない。信用に足る人物であることを伝えたい時には使えそうだ。ほかには、
「王です 僕を取られるとあなたの会社は負けです」
「王です いつでも周りに助けられてきました」
というものもあり、「いいこと言うなあ」「これも好き」など絶賛されていた。「取られたらあなたの会社は負けです」はやや高圧的な印象はあるが、「自分を逃すと御社の打撃になる」ということを伝えるのには面白いかもしれない。
面接で「あなたを○○にたとえると?」という質問は将棋の駒だけでなく、ハーブや野球のポジション、歴史人物など、回答に窮するような質問がほかにもある。その意図は何なのだろうか。
人材コンサルタントの常見陽平氏は2012年10月に寄せたコラムでその理由を「学生が用意してきた上手なタテマエを壊す」ことだと指摘する。面接のために志望動機や自己PRをしっかりと用意し、一字一句違わないほどに暗記して話そうとする求職者はいる。トラブルの時にその人の本性がわかると言われるように、意外な質問をすることで垣間見える求職者の素の姿を見たいのかもしれない
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