「就活ミュージカル」が3度目の公演を果たす 「答えは一つじゃない」と歌い上げる | キャリコネニュース - Page 2
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「就活ミュージカル」が3度目の公演を果たす 「答えは一つじゃない」と歌い上げる

たくさんの登場人物が織りなす群像劇

たくさんの登場人物が織りなす群像劇

物語には様々な人物が登場する。学生時代、バンドに打ち込んでいた神保拓己(ジミー)は、人が好きで人材派遣の仕事をしたいと思っている。ジミーはゆいと付き合っているが「友達にも恋人にも恵まれているのでこれ以上欲しいものがない」「2人の時間があれば何もいらない」という。

そんな仲睦まじいジミーとゆいも就活が進むにつれて、会える時間も少なくなり、徐々にすれ違ってしまう。ジミーはそつなく就活をこなしていくものの、ゆいの就活はなかなか上手くいかない。そしてゆいはジミーに「私の気持ちなんてわからないでしょ」と怒り、2人は喧嘩してしまう。

ショウは、多くの人に慕われる皆の相談役。「本当の居場所」を探して、内定を蹴った末、就職浪人をしていた。しかし教育で人の力になりたいと思い、教育ベンチャーの社長に「この会社で学びたい」と頼みこむ。社長からは「自分で居場所を作りなさい」「あなたが居場所になりなさい」と言われ、内定をもらうことができた。

社会人一年目で上司からのパワハラに悩んでいるのがユウキだ。食品会社に勤めるユウキは、上司から夜中や土日も仕事の連絡が来るため、心が休まらないと悩んでいる。また上司から「役立たずって言葉知ってる?」「休憩できる身分じゃない」と責められ、自己嫌悪に陥ってしまう。

「一人一人が前向きに生きているということが伝わって感動した」

就活ミュージカルには、他にも様々な若者が登場する。カタギリは、内定をもらったものの「本当にこの会社でいいのだろうか」と思い悩む。キミカとカナコは周囲の人々に支えられながら、NPO設立という夢を追う。

そして、最後には全員で「答えは一つじゃない」と歌い上げる。生きていればいろいろな壁に直面するが「答えは一つじゃない」。それぞれが前向きに生きていくしかないのだ。

終演後、ゆいの友人のえり役を演じた大学生の女性は「ちょうど大学3年生で進路に迷っていたので、脚本には共感した」と語った。また友人に誘われて観劇したという20代の女性は「一人一人が前向きに生きているということが伝わって感動した」と晴れやかな笑顔を浮かべていた。

同ミュージカルの広報・宣伝を務め、キャストとして出演もした水村陽治さんは、就活ミュージカルの目的を次のように語っていた。

「圧迫面接やパワハラなど様々な問題で悩んでいる人が周りにいました。そうした問題を多くの人に伝えたくて就活ミュージカルを上演しています。こうした問題に興味がない人でも、ミュージカルなら楽しんで見てもらえると思います」

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