「テレビ観ないからバカになる」発言に衝撃! どうでもいい芸能ニュースに影響を受ける人々
世の中には、ちょっと考えがズレた人がいる。その人の中では常識であろうことが、一般的な感覚とは大きく乖離していることがある。
たとえばテレビだ。一般的には「テレビを観過ぎるとバカになってしまう」と考えられている。極端な話だけど、家にいる間ずっとバラエティ番組ばかり観ているような人は、その間に別のことをしないわけなので、自然とテレビ中心の生活スタイルになり、話す内容もテレビで見たこと、聞いたことが多くなる。
そしてこういう人の話はテレビの受け売りなので非常に面白くない。テレビでやってたことを復唱しているだけなので、仕方のないことだ。(文:松本ミゾレ)
「芸能人の話に疎いと会話に厚みがなくなる」テレビ大好き人間の放つ奇妙な主張
先日、はてな匿名ダイアリーに「『テレビ観ないとバカになる』という言葉を聞いて驚愕した」という題の投稿があった。なんでも、この投稿をした人物、同僚の女性と話していたときに「テレビ観ないからみんなバカになるんですよ。そういう人は芸能人の話にも疎いし、話に厚みがないじゃないですか」と言われ、愕然としたというのだ。
投稿者はこの発言に耳を疑い「この女が自分のことを賢い側の人間だと認識していたことに驚いたが、それ以上にテレビ観ないとバカになると認識している人間がこの世にいることに驚いた」と記している。少々発言に棘があるものの、この主張に賛同する人は多いはずだ。
そりゃあ世間にはテレビよりも低俗なコンテンツは無数にあるが、テレビの情報だけを聞きかじってるだけでバカにならないというのは、いくらなんでもバカ発言が過ぎるというものだ。
そもそもテレビを観るだけで賢くなれるんなら、世間にはもっとまともな人間が大勢輩出されているはずなのだ。
もちろん、投稿者は必ずしも「テレビを観るとバカになる」とは考えていない。ためになる番組もいくつかあることを知っている。しかし、自分と同僚女性とのあまりの価値観の開きには、開いた口がふさがらない思いをしたようだ。
どんなメディアもそればかり見ていては視野が狭くなる
この投稿にはいくつもの反応が寄せられている。投稿者の意見に大筋で賛成する声もあれば、「どっちもどっち」と切り捨てる意見もある。そんな中で目を引くのが、テレビだけではなくインターネットも槍玉に挙げている声だ。
たとえば「インターネットだけ見ているとバカになる気がする。情報の間口や数の意味で」という意見。これなどを見ていると分かるように、要は「〇〇だけ」しか見ていないと、物事を俯瞰で考えることができなくなってしまうわけだ。
たしかに、世の中には一つの情報源だけにこだわり過ぎて、他が見えなくなってしまっている人もいる。こういう人は自分が信奉する情報源以外からの情報をあまり信用しない傾向にある。
テレビが最高の情報ソースと感じる人は、ネットも新聞も結構おざなり。新聞が絶対と思っている人にとっては、テレビもネットも害悪に感じる。ネットでしか真実は見ることができないと感じる人の中には、ネット掲示板でマスコミを叩きまくっている者もある。
今回紹介した投稿に登場する女性の場合も、テレビは最高の情報源であって、そこで仕入れた情報を会話に取り込めば、たちまちにトークに厚みが増すと信じている極端な人の中の1人でしかない。
世間には色んな人がいる。僕はこの女性の考えには全く賛同できない。ただ見方を変えれば、連日どうでもいいタレントの面白くもなんともない情報を垂れ流しているワイドショーにも、影響を受ける層が一定数いるということだろう。
今後は、世間話をしているときに、よくわからないバラエティ番組の話をいきなり披露する人に遭遇しても優しく接してあげたい。