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「音楽教育を守る会」JASRAC徴収に反対する約56万人の署名を提出 文化庁に「裁定手続きの停止」を要求

「音楽教育を守る会」は7月4日、日本音楽著作権協会(JASRAC)の音楽教室への著作権使用料徴収に反対する55万7357人分の署名を、文化庁に提出した。同日13時から会見を行い、署名と同時に要望書を提出したことも明らかにした。

このままだと、司法の判断を待たずに行政手続きが進んでしまう可能性

音楽教育を守る会ホームページには、6月13日に署名が40万人を超えたとあります。

音楽教育を守る会ホームページには、6月13日に署名が40万人を超えたとあります。

JASRACは6月7日、文化庁に対し、教室での著作権徴収を前提にした使用料規定を届け出ており、文化庁はこれを受理。6月16日にはJASRACを指定著作権等管理事業者(以下指定管理事業者)に指定している。

この指定管理事業者は、利用者から使用料を徴収する立場となる。しかし、文化庁では仮に指定事業者が市場に対し大きな影響力を持っている場合、高額な利用料を決定し、「著作物等の円滑な利用が妨げられる事態が生じる恐れ」があるとしてきた。

そのため、利用者が不当に不利益を被ることの無いよう、「使用料規定に関する協議・裁定制度」が設けられている。

守る会とJASRACの協議はこれまでと同様に平行線になるとみられる。その場合、高い確率で文化庁長官による裁定が行われるが、守る会は6月20日に東京地裁に「音楽教室における著作物使用にかかわる請求権不存在確認訴訟」を起こしている。

もし、長官裁定が行われれば、司法と行政という異なる場で、音楽教室での演奏権発生について同時に議論される構造になるため、守る会は「司法判断が確定するまでは裁定手続きを停止してほしい」として、長官裁定手続きの保留を申し入れたという。

そのほか、6月7日に文化庁が使用料規定の届け出を受理したことについて、「利用者とJASRACの間に合意が形成されていないのに受理したのはなぜか」回答を求めているという。JASRACが音楽教室での使用料徴収の根拠として挙げている「歌謡教室での使用料徴収」についても

「カラオケ施設があるところから徴収するのはまだわかるが、設備の無いボイストレーニング教室などからも、おそらく、十分な意見聴衆もされていない段階で勝手に徴収を開始している」

として、「利用者からの意見聴収を行っているのであれば、その資料を開示してほしい。文化庁が違法と認識するのであれば、今後どのような行政指導をするのか」質問したと発表した。

「社会教育も学校の音楽教育の場と同等とされ、演奏権の徴収対象外だったはず」

会見冒頭で守る会は、「そもそも著作権法22条の演奏権の解釈について、文化庁の判断があれば提訴しないで済んだ」とも指摘。また、会見半ばでは著作権等管理事業法について

「かなり事業者寄りの法律なのではないかと思っている。一方で司法判断を仰いでいるときに、行政手続きが動いている。中断の手続きが定められていないのは、事業法上の不備ではないだろうか」

と見解を述べた。守る会弁護士の青木一男氏は、著作権法22条の制定経緯に触れ、民間の音楽教室には演奏権徴収が及ばないとする同会の主張を強調した。

22条の文言が「公衆に直接見せ又は聞かせることを目的として上演」という文言になったのは、当時の審議会で学校教育と社会教育は同等とみなし、民間の教室での音楽教育を演奏権の対象から外すためだったいう。

「当時の立法過程で、社会教育の場での音楽教育についてかなり議論があった。教室における音楽教育は、学校教育でも社会教育でも同じと捉え、社会教育も含めて演奏権の対象外とするために22条を作った。これは重要なこと。時間の経過の中で、こうした立法過程が忘れられてしまったのではないかと思っている」

と、JASRACの使用料徴収の姿勢に疑問を投げかけた。文化庁からの回答は、約1週間後になる予定とのことだ。

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