2018年卒の「内定ブルー」8割超 「社会人にはなりたくない」も昨年比大幅増加で4割
同調査によれば、10月1日時点の内定獲得率は87.9%で、全体の78.3%の人が就活を終了している。内定を獲得するまでの応募企業数は昨年比5社、一昨年比では13社少なくなっており、少ない応募数でも内定が獲得できているようだ。
内定を獲得し就活を終了した学生に、「入社予定企業を決定した後に、不安や憂鬱な気分(内定ブルー)になったことはあるか」聞いたところ、「ある」と回答した学生は81.1%と、ほとんどの人が陥っていたと判明した。2016年は72%、2017年は74.9%だったため、徐々に増加傾向にあることが分かる。
具体的な内容(複数回答)は下記のとおりだ。
1位「自分は社会人としてやっていけるのか」(59.9%)
2位「同期や社員とうまくやっていけるのか」(49%)
3位「入社予定企業の求める力が本当に自分にあるのか」(38.9%)
実に6割近い学生たちが、自分の力量や環境順応への不安を強く持っていることが見て取れる。
続いて4位は「社会人にはなりたくない」(37.3%)で、2016年(15.2%)・2017年(29.9%)と比べ大幅に増加している。できることなら働きたくないという心理状態になっているのだろうか。
売り手市場だからこそ強く考えてしまう「もっと他によい企業があったかも」
5位からは自分よりも内定先に対する不安だ。
「もっと他によい企業があったのではないか」(33.4%)
「入社予定の企業に対する家族や周囲の評価・評判が悪かった」(10.6%)
「志望企業ではなかったので、入社したくない」(2.4%)
いくら売り手市場といっても、すべての人がゆとりをもって就職先を選べたはずもないが、売り手市場だからこそ、内定後に「早く決めて失敗だったかも」と考える時間もたっぷりある。生涯に渡る仕事を短期間で選択せよと言われても難しいものだ。実際に仕事をしてみないと、向き不向きもハッキリしないと考える人もいるだろう。
就職は、ついに独り立ちするという意味もありプレッシャーは大きい。加えて、最近の学生はネットでブラック企業や理不尽な上司の話、過労死のニュースを頻繁に見聞きしている。どんなに優秀でも、場合によっては過重労働で使い捨てにされるかもしれないという危機感があるのだ。不安が募るのも無理はない。
だが、悪いようになるとも限らないことを思い悩んでも仕方ない。同調査では、「就職活動が順調だったためか、自身の未熟さや能力について不安に感じる面もあるようだ」と分析している。
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