「能力なんて東大生と大きな差はない。違うのは環境だけ」 YouTuberヒカルが非大卒就活生にエール
ヒカルさんは、高校生の自分が欲しかったサービスを作りたいという思いでこの事業を立ち上げたと明かす。自身は18歳まで努力もせずに生きてきたが、18歳で工場の仕事を辞めた後、偶然の出会いがきっかけでユーチューバーになり、今に至っていると振り返る。少しのきっかけで人生が変わった経験から、
「人生なんて、ちょっとの違いですごく成功もすれば失敗もする。能力なんて、初期値なんてみんな一緒で、東大出たからってすごく優秀かっていうとそうでもない。100個あること勝負したらみなさんだって半分くらい勝てるんです。それより大事なのは環境。どんな環境で生きているかが人を大きく変えるんです。だから僕は、良い環境を作ることが、若い子たちがいい人生を歩むきっかけになると思っています」
と力説した。また、「皆さんは僕よりずっと若くて可能性に満ちあふれている。真剣に生きて、何かに夢中になってほしい」とも語った。
「年を取れば多くの人は家庭を持つ。守るものが出来たら攻撃できないでしょ。守られている今のうちに攻めたらいいんですよ。若いっていうのは一億円をポケットに入れているような状態で、価値があるけれど、使わなければ減っていくし、どうしたって戻らない。だから今のうちにたくさんのことに挑戦してほしいんです」
非大卒者は「自分はどうなりたいか」が乏しい まずはキャリア観の醸成から
非大卒と大卒に大きな違いはない、というスタンスは、VAZ代表取締役社長である森泰輝さんも同じだ。イベントに先立って行われた記者会見で森社長は、大卒、非大卒で人材に大きな差はないと明言している。
「ただ、キャリアについて考える機会は非常に少ないです。大卒の場合は3年生頃から約2年間かけて、世の中にどんな会社があるか、自分はどうなりたいかなどを考えますが、非大卒にそういった機会はありません。このため、『自分はどうなりたいか』という統一性がなかったりします。私達としては、そういったところから教えていかなきゃいけないなと思います」
将来的には今の大卒市場と同じように、非大卒者も、ハローワークと民間サイト、2通りのパターンを選べるようにしたいという。森社長は「数万人規模の合同説明会が当たり前に行われるような社会を目指したい」と意気込みを語っていた。