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「社会は厳しいぞ」と繰り返す大人に批判相次ぐ 「厳しくない世の中にする方法」を皆で考えるべきでは

先日2ちゃんねるに「バカ『社会は厳しいぞ!』ワイ『お前みたいなやつの集合体が社会で生き難くしてるんやろ』」というスレッドが立っていた。タイトルだけで言わんとしていることはおおよそ分かる。我々には、自分が味わった不条理や苦痛を、後の世代にも味わってもらわなければ不公平だと感じる性分が少なからずある、という指摘だ。

日本社会は、不条理だの非効率だの言っている場合でもないのに、未だに後の世代にそれを強いて自縄自縛の状態に陥っている節は確かにある。スレッドには、

「『厳しいから耐えろ』やなくて『厳しくない世の中にする方法』を皆で考えるべきだよな」「一億総ゆとり社会の方がなんぼかましやろ、どうせ経済成長せんならな」

など、タイトルに賛同する声が多かった。

この発言にイライラする人もいると思うが、人間は心に余裕がないときに図星を突かれると苛立つ生き物なので”そういうこと”だと自覚してもいいように思う。厳格な規律の元粛々と働き、理不尽に耐えることができるのは、相応の対価をもらっている人間だけだ。そんな人間が今の日本にどれほどいるか。

窮屈な社会なのに経済成長もしていない。私たちって何のために苦しんでいるの?

そもそも社会が厳しいとはどういう意味か。人によって定義はブレると思うけども、おおよそ、低賃金や、理不尽な叱責にも耐えなければならない状況を差すのではないか。今の時代、導入すれば仕事が捗り時短にもなるツールやガジェットが山のようにあるのに、意固地になって受け付けない世代もいる。そしてそういう世代が企業の中で発言権を握り、地獄の非効率労働を招いているケースを、僕もいくつか知っている。

その上で、労働者に満足行く賃金も与えずに叱責、叱責、また叱責。「お前のためを思って叱っている」との大義名分を振りかざして、精神的な搾取を続ける企業もある。全く今の日本の社会は、「バカらしい」の一語に尽きるのだ。

恐ろしいのは、こういった悪循環を日本の労働者各々は自覚しているのに、社会の枠組みの中で働いていると、自然にそのことについて考えようとしなくなる点である。たとえばスレッドには、こういう意見がある。

「『自分は大変な思いをしたからこれからの人がやり易くなるようにしよう』なんて高校大学の頃は考えてたのに、社会人になってから色々疲れて教える余裕がなくなるのが辛い。自分が腐ってくのが良く分かる」

間違っていることや効率が悪すぎる風習、を把握していても、一旦社会の一員になってみると「我慢すれば穏便にことが進む」という気持ちが強まり、折衝する気が萎える。言ってみればみんな、惰性で非効率社会の回し車に乗り続けているのである。

ここで改めて書いておくけど、社会はムダな厳しさやバカみたいなルールがいくつもある。そしてそんなに窮屈な社会なのに、その恩恵で経済が劇的に成長したりはしていない。だとしたら、私たちって一体何のために苦しんでいるの?

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