「事務でも早朝出勤や残業が当たり前です。交代制ですが、一週間は早朝3時半から出勤が続きます。早朝出勤であっても『17時に帰る』というのが暗黙の了解になっているので、定時には帰れません。場合によっては19時や20時まで残らなければならない時もあります」(総務、30代後半、男性、正社員、年収350万円)
「残業はかなりあり、キツイ。休みも不定で、早朝出勤だと4時台の出社は当たり前。帰りも遅いなど精神的にキツイ」(ソフトウェア関連職、30代前半、男性、正社員、年収550万円)
朝3時台や4時台の出勤なら、深夜に起きて準備することになる。早朝から始めても8時間勤務で終われない企業の口コミでは、朝3時半から働いて20時頃まで残り、労働時間が12時間を超えることもあるようだ。これでは帰宅してもまたすぐ出勤せねばならず、睡眠や疲労回復の時間を取ることは難しい。
時代は「働き方改革」で長時間労働の是正に向かっているが、口コミのような企業では、早朝出勤が長時間労働を生み出す原因の1つになっているようだ。
「始業2時間前から出社する人もいますが、早朝出勤による手当は当然一切出ません」
残業削減のために早朝出勤せざるを得なくなった例もある。
「残業はできず、仕事が終わらない場合は早朝出勤をしなければならない雰囲気に飲まれる」(技術関連職、30代後半、男性、正社員、年収400万円)
「催事前は23時頃まで会社にいるなど、残業がとても多かったのですが、残業代削減のため禁止になりました。仕事の量は減らないので、家に持ち帰ったり、早朝出勤しています。もちろん残業代は出ません」(ショップスタッフ、30代後半、女性、正社員、年収360万円)
「残業は基本的にさせない主義なので、社員の中には始業の2時間ほど前から出社して業務に勤しんでいる人間もいます。早朝出勤による手当は当然一切出ません」(ルートセールス、20代前半、男性、正社員、年収400万円)
4月から「働き方改革法」が施行されることもあり、深夜残業や長時間労働の削減に取り組む企業が増えている。しかし口コミでは、早朝出勤で残業分を補っているという声が多く寄せられた。しかも早朝出勤分は無償で、手当がつかないという悲惨な状況だ。実際の残業は減っておらず、長時間労働も改善されていないことになる。
せめて「早朝勤務に手当や割増料金をつける」、「早く出勤した分だけ帰宅時間を早める」など、働き手が損にならない制度を整える必要がある。労働時間だけ増えて給料が変わらないのはサービス残業と同じだ。