これに有働由美子アナウンサーは、自分が若い頃は仕事を辞めるほうが結婚に近かったと振り返り、「女性の結婚が、常に男性社会の中でどう生きるかに左右される」といった不満を漏らすと、マツコさんは、「だから法整備からなんですよ」と口を開いた。
「今まで男女平等は『男性のように女性がなる』ことだったのよ。男並みに働いて、男並みに賃金を得て、というのが平等って価値観だったじゃない?」
と語り、これを「でも、そうじゃない」と否定した。
「女性にとって生きやすい、本当の意味の『女性向きの平等』ってあるはず。でもそれにまだ今は全然至ってないから、今はとっても苦しい女性が多いと思う」
と、女性に心を寄せた持論を語った。有働さんの世代は、運の悪い時代に生まれたかもしれないし、ある意味とっても面白い時代に生まれたかもしれないし、「それはしょうがないんだよもう」と、割り切りを薦めていた。
「もはや高度経済成長の時代の理論でやってる国じゃない」と指摘
様々な未婚対策が紹介され、番組の最後に感想を求められたマツコさんは、いつもこんな疑問があるとも語っている。
「みんながみんな結婚して子どもをたくさん産んで少子化を止めることが、この国の正解なのかっていうこと。日本が数十年後、人口5000万人のコンパクトな国になる、ではダメなのかな?」
「そこに行くまでは必ず少子高齢化があって、苦しい時代がある。でも『1億3千万人の人口を未来永劫キープする』っていう政策のもとでも、(日本は)大丈夫なの?」
と問いかけた。
これに対してNHKの大越健介記者が、「政治家って衰退していく前提でものが語れないんですよ。だから子供は多い方がいい、活気があります、元気があります、明るい未来を!という方向に、どうしても政策誘導してしまう」と説明すると、マツコさんは、
「でもそんなこと言ってる状況じゃないじゃない」と反論した。
「ある程度の衰退はもうはっきりと見えてるわけで、もはや高度経済成長の時代の理論でやってる国じゃない。結婚は、そこをどうするかに結びついている」
と、結婚はこれからの日本の在り方に関わっているという持論を語った。
さらに、「国がどうしてもみんなに結婚してほしいと思っているなら、もうちょっと結婚しやすい制度に変えなきゃいけない」と、女性の働きやすさや子育て支援など、多方面に変えるべき問題が山積しており、「なかなかの問題だよこれは」と釘を刺していた。
ネット上では、マツコさんの「女性本意の男女平等」や、締めの言葉がよかったと共感する声が多く上がっている。マツコさんの言う通りコンパクトな国になっていくことを認めて今後を考えた方がいい、「いつまでも右肩上がりにこだわってたら破綻する」といった声が寄せられた。