「同族経営で会長が全ての権限を握っている。思いつきでころころと経営方針や社内ルールが変わる。社員の髪型や服装(特に女性は夜会巻きにして高いヒールをはく等)わけの分からないルールを強いられる」(その他、20代後半、女性、正社員、年収320万円)
「ワイシャツは白無地限定、机で飲食禁止、休憩は部屋の端の小さなスペースで一人でとること(二人以上で一緒に休憩に行ってはいけない)、15分単位で毎日の業務内容をシステムに登録することなど、細かな社内ルールが隅から隅まで存在し、息苦しい」(プログラマー、20代後半、男性、正社員、年収400万円)
意味のないルールを強いられている体験談が寄せられた。「女性は(髪型を)夜会巻きにして高いヒールをはく」「ワイシャツは白無地限定」といった服装に関するルールや、「二人以上で一緒に休憩に行ってはいけない」といった業務ルールなど、仕事の効率に本当に関係があるのかわからないルールが見られた。
服装や髪型に関しては業種によって必要な制服や適したスタイルがあるのも事実だが、単純に経営者の好みを押し付けているだけなら従業員の負担になる。
また、「経営者の思いつきでルールが変わる」「細かく決められて息が詰まる」といった声も。これでは仕事がやりやすくなるどころか、やるべきことが増えて逆効果だろう。例えば「働く時間を自由に選べる」「定期的にランチミーティングを取り入れ社員の交流をはかる」など、自由度が高く良い刺激を与える社内ルールなら、従業員のモチベーションも高まり、効率の良い働き方が生み出せるかもしれない。
「酒の席でも意味不明なルールが多く、何も教えてくれない」
「典型的な『体育会系』『昭和』『零細』『縦社会』の会社です。稟議も上司(年長者)の機嫌次第で、他の社員では通った内容でも、自分の時のみ通らないことばかりでした。酒の席でも意味不明な社内ルール(上司ルール)が多く、何も教えてくれないので、一挙手一投足に対して舌打ちと説教をされる危険性がありました」(法人営業、20代前半、男性、正社員、年収300万円)
「オリジナル社内ルールが事細かに決まっており、慣れない人はすぐに退職します。すべてのプロジェクトのプロデューサーが社長となっており、実施、文言一つ変更するにも社長の確認が必要です。それを良しとする取り巻きが更にその風習に拍車をかけており、退職率が非常に高い状態です」(制作ディレクター、40代前半、男性、正社員、年収550万円)
社内ルールが明確でないために困惑する社員もいる。飲み会の席でも独自のルールがあり、しかもその内容を教えてもらえないため苦労しているという声もある。「知っている人だけ知っている」「察して覚えなければいけない」という場合、業務以上に社内ルールを身につけることに時間がかかる。精神的にもプレッシャーとなり、退職を考える人いるだろう。
社内ルールを作る側は、そのルールが本当に業務や社員にとって必要なものなのか、業務の邪魔になっていないかを吟味する必要がある。